アマゾン「マーケットプレイス」ご注意!激安出品でアカウント乗っ取り

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   アマゾンの物品売買「マーケットプレイス」を利用したアカウント乗っ取り事件が起きている。2万8474円する新品らしい炊飯器が1円、8100円する水筒もやはり1円で売り出され、しかも送料無料とある。激安に飛びついて購入しても商品が届かない。被害を訴える書き込みが27日(2017年4月)までに400件以上にのぼるという。

   マーケットプレイスはアマゾンに住所、氏名などを登録した個人や企業が、商品の値段を設定して自由に売買するサイトだ。気に入った商品があればアマゾンを通じて代金を支払い、商品は出品者が直接、消費者に発送する。アマゾンは販売価格の10%を手数料として徴収する。

   事件はこのサイトを利用して何者かが嘘の出品を繰り返しているわけなのだが、阿部祐二リポーターが登録された出品者の東京・港区の住所を訪ねると、そこは東京タワーだった。

被害女性「知らぬ間に約1万4000件も出品」

   激安商品ばかりなので、詐欺にしてもほとんど儲けは出ないと思われるが、だれが何の目的で出品しているのか。ITジャーナリストの三上洋氏は「個人情報の取得が狙いではないか」という。マーケットプレイスの購入者は氏名、発送先住所、代金請求先住所、電話番号などを登録しなければならない。「住所、氏名、電話番号などの個人情報からIDやパスワードを解析し、成功すれば大量のアカウントを乗っ取ることができます」(三上さん)

   東京在住の女性はすでに被害にあっていた。「自分のアカウントで知らぬ間に約1万4000件の商品が出品されていて、30件以上の購入者がありました。『商品を買ったので配送してください』というメールが入っていました」

安すぎる怪しい話に飛び付くな

   三上氏「やっているのは中国系の犯罪集団でしょうか。ここ数年、日本のITの裏を突いたような攻撃が行われています」

   中国では出品するには法的にクリアした企業であることなど厳しい審査が必要だが、日本は甘く、個人情報を取得すればアカウントを乗っ取ることも容易という。アマゾンはセキュリティーコードについて、2段階認証を設けないと利用できないように強化した。

   司会の加藤浩次「洗濯機1円って、あり得ないですよ。これはおかしいと思わなければいけない」

   菊池幸夫(弁護士)「相手の顔が見えないので、性善説で買い物をする人はどこかで被害に遭ってしまう。悪質な手口を見抜く目を肥やさないとダメですね」

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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