ペット霊園が突然、更地になっていた!地主に無断で霊園にして経営者が失踪

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   「えっ、何もないですね~。霊園を覗わせるものは何もない」。大竹真リポーターが大阪・枚方市にあるペット霊園「宝塔」のあった現場を訪れ絶句した。その更地の一角で女性がスコップで穴を掘っていた。聞くと「飼っていた3匹の愛犬が埋まっていた場所から何かしら持って帰ってあげたいと思って、悔しいし悲しい...」。

   以前は小さな墓石が並べられ色とりどりの花が添えられていた創業26年のペット霊園が跡形もなく消え、霊園の利用者に何の知らせもなく、ただの更地になっていた。経営者が失踪し、墓地に手書きの「閉園」通知があるだけ。いったいなぜこんな事態に――

   ペット霊園の土地を貸していた土地管理者の女性に聞くと、26年前の1991年に霊園創業者(80)の男性が趣味で陶芸をするというので賃貸契約を交わした。ところが「陶芸をやめて死んだ犬を隠れて焼き出した」という。

次の経営者は動物を土葬

   しかも2010年に経営者が60代男性にかわり、「山肌を削って掘ったところに動物を生で埋める(土葬)ようになった。そんなことされたらかなわんと思い5年前に民事訴訟を起こした」という。

   裁判は3年前に、「今年1月末を期限に立ち退く」ことで60代の経営者と和解したが、期限の1月末になってもその事実を利用者に知らせず60代の経営者は失踪してしまったという。

   このペット霊園のHPには「大切なご家族とのお別れを心から...心を込めた供養を。お寺で安心供養」というもっともらしい文言があったが、今は小さな墓石が山積みにされ、ペットの骨が入った袋が乱雑に置かれている。

   そこに手書きの「閉園」通知が貼られており、「1月末をもって霊園は閉園にしました。順次、取壊、解体、撤去、整地の後、地権者にお返しします。4月より工事に入ります」とあった。

   この手書きの「閉園」通知を書いたのは、親父たちの不義をみかねたのか創業者の息子で、霊園には無関係だった会社員(51)。「現在の経営者の失踪で急に対応を迫られ失礼な文面になってしまった」と詫びた。

   大竹によると、枚方市には、ペット霊園の設置について届け出の必要はなく、したがって経営者が霊園を放置し失踪したケースへの対応は難しいという。ペットブームと言われる中でつまり野放し。

   コメンテーターのウエンツ瑛土(タレント)が「利用者としてはつらいですよね。時代もあると思うが、今はペットの感覚じゃない家族という感覚なので、こういうことが二度と起こらないような対策が必要ですよ」。司会の加藤浩次も「行政側が条例で霊園をつくるときの取り決めをつくる必要がある」と訴えた。

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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