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背筋が寒くなる「医者の誤診率30%」耳鳴りが脳腫瘍、切れ痔が大腸がん

   生後6か月の男児が蜂蜜を摂取したことで「乳児ボツリヌス症」を発症して死亡したが、レシピ検索・投稿サイトの最大手「クック・パッド」にそのレシピが掲載されていたため、SNSで非難の声が上がった。だが、週刊文春によると、いまだにクック・パッドにはそのレシピが消されずに載っており、そのほかにも「要注意メニュー」があると報じている。

   たとえば、「鶏ユッケ、鶏ハム、鶏わさ」なども、過熱が不十分だと鶏肉に含まれるカンピロバクターによる食中毒を起こす。「しめ鯖」が危険なことは私でもわかる。酢を薄めたりすると保存力が弱くなるからだ。「冷凍卵」も冷凍ではサルモネラ菌が死滅しない。やはり健康にいいという「酵素ジュース」も、きちんとした温度管理をしないと食中毒を引き起こすなどなど、専門家のチェックの入らないレシピをそのまま鵜のみにすると危険だというのは、その通りであろう。

   週刊ポストに焼鮭の皮、カニミソ、海老天のシッポ、リンゴの皮は「本当は食べないほうがいい」という特集がある。魚に含まれるオメガ3脂肪酸には血液をサラサラにする働きがあるが、過熱すると逆に血液を凝固させるという。カリッと焼かれた焼鮭の皮は私も好物だが、食べ過ぎに注意だそうだ。カニやロブスターなどの甲殻類の内臓などの柔らかな緑色の部分に発がん性のあるPCBが蓄積しやすいからカニミソも要注意。

   海老天のシッポはキチン質という動物性食物繊維でできていて、酸に溶けにくい。消化機能が低下している高齢者は消化不良を起こす可能性ありだそうだ。リンゴの皮には農薬が付着していて水洗いでは落ちない。2日目のカレーは味が馴染んでおいしいというが、常温保存では食中毒を起こす危険があるという。

   だが、体調がおかしいと医者に駆け込んでも、週刊ポストによると「日本の医療は誤診が3割」もあるというのだから、何を信じていいのやら。神経内科の権威の沖中重雄東大名誉教授は退官する最終講義で、「私の誤診率は14・2%だ」といった。また、世界的な医学専門誌は04年にフランスの医師らがICUで死亡した人々の解剖結果についての論文を掲載し、そこで「生前診断の約30%は誤診だった」と書いたという。

   名医や医療先進国でも誤診率は多いのだから、日本ではもっと多いに違いない。「医師は見誤る」。そう思っていたほうがいいというのだ。アレルギー性鼻炎と診断されたのに乳頭腫だった。耳鳴りが脳腫瘍。切れ痔が大腸がんという例は数知れず。誤診されるのを防ぐには、医者を変える勇気を持てと週刊ポストはいう。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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