日本陸上競技連盟がおととい18日(2017年4月)、2020年の東京オリンピックに向けたマラソンの代表選考方法の変更を発表した。実績だ、タイムだと、とかくごたついたマラソンだが、有資格選手一斉参加の予選、選考会での一発勝負、勝ったものが選ばれることになった。
日本のマラソンは、特に女子が、シドニー(2000年)で高橋尚子、アテネ(2004年)で野口みずきが金メダルで気を吐いたが、以後はメダルなし。男子に至っては、メダルはいつのことだったか、という状態だ。
陸連の意図は、2008年の北京から続く不振をなんとかしたいというのだが、結果に繋がるかどうかはともかく、これまでの選考方法に問題があったことは確かだ。
リオ五輪の場合でも、前年の世界陸上で、「8位以内、日本人トップ」になれば、代表が内定する。残り2人の枠を、その後の3つの大会での勝者から選ぶ。3人枠の1人を早々と決めてしまうことで、物議をかもすことが多かった。
典型的だったのが92年のバルセロナ。世界選手権4位の有森裕子と別の大会でそれを上回るタイムを出した松野明美の争いとなって、結果的に代表になった有森が銀メダルをとった。では、松野だったら金だったか? あとの2人は何をしていた? となる。
シドニーでは、世界選手権2位の市橋有里が早々と内定したが、その後これを上回るタイムの選手が続出したものの市橋の代表はそのままだった。高橋が金メダルをとって、結果オーライというわけ。
MGCレースで男女2人が自動的に決まる
新しい選考方法は、2019年から、マラソン・グランド・チャンピオン(MGC)レースで、男女2人が自動的に決まる。ただし、MGCに参加するためには、その前に陸連が指定したレースでの基準、順位と記録を満たす必要がある。これが事実上の予選というわけ。
野上慎平アナ「このMGCは、出場選手が15人くらいになると言われる」
司会の羽鳥慎一「えっ」
野上「少数精鋭のレース」
玉川徹(テレビ朝日ディレクター)「いっぱい走るのがマラソンなのに」
野上「何百人という一般選手と並んで走るんではなくて、15人」