大阪では不思議なことがよく起こる。大阪府泉大津市の小学校で、耐震工事をした校舎が強度が不足しているとして、閉鎖され、別にプレハブを建てて授業をしているという。耐震工事費3300万円。プレハブ建設費6600万円。叱ってやらないけまへんで。
問題の校舎は、市立上條小学校の3号館、鉄筋3階建て。災害時の避難場所にも指定されているのだが、番組が調べてみて驚いた。この校舎、7年前に耐震補強工事が行われていたのだが、去年(2016年)大阪府に「強度不足」を指摘され、閉鎖されてしまった。
強度得られないこと知りながら工事発注
泉大津市が耐震補強工事を計画したのは2010年。市教委は前年の09年、設計会社A社に耐震補強を依頼したのだが、A社は断った。理由は、コンクリート強度が低くて補強しても、基準を満たすことはできない。「解体撤去すべき建物」としたのだった。
ところが市教委は翌年、別の設計会社B社に補強工事を要請。B社は3300万円をかけて工事を行った。ただ工事の前に、異例の覚書を交わしていた。内容は「工事をしても、必要な強度は得られない」というものだった。
司会の羽鳥慎一「なぜそんなことが?」
校舎はそのまま使われてきたのだったが、2015年に耐震基準が改正になり、16年3月大阪府が調査を行った。その結果、「補強したとは見なせない」との判断になったのだが、学校も保護者も児童も誰も知らずに6年間授業が行われていたのだった。
野上慎平アナ「入学して卒業するまで知らなかったことになる」。結局同年10月、3号館は閉鎖になった。別にプレハブを建てることにもなったということ。
羽鳥「あの3300万円はなんだった?」
野上「基準を満たさなくてもいいから、工事をやってくれといったわけです」
玉川徹(テレビ朝日ディレクター)「ここまでわかりやすい税金の無駄遣いはない」