「庶民の味方の豆腐がピンチです」とキャスターの菊川怜が伝える。豆腐は安いのが当たり前というイメージがあるが、東京都杉並区のスーパーで値段を調べてみると、1丁55円、2丁だとさらに98円と値引きしている。この安売りに「待った!」がかかっている。
豆腐の製造業者が悲鳴をあげている。安売りのしわ寄せで採算割れになっているのだ。先月(2017年3月)、農水省が「スーパーなどで豆腐を売る際に、事前に製造業者と話し合い、価格を決めるなど公正な取引をするように」と促す指針をまとめた。
杉並のスーパーの社長は「値上がりして量販できなくなってしまうと、店としてはダメージがありますね」。では、お豆腐屋さんたちは、どれくらい困っているのか。
山中章子アナが「消費者としては安い方が有り難いですが、ちょっと難しいところがあります」と説明する。それによると、豆腐の平均価格(100グラム当たり)は2005年33円だったが、2015年は26円に値下がりしている。
半世紀で7分の1に減った豆腐屋さん
全国豆腐連合会によると、原料の大豆や人件費が高騰しているのに、価格はダウン。これではやっておれないと、1960年には5万1596軒あった豆腐製造事業者が2015年には7525件と大幅に減少した。
お豆腐屋さんでは「1丁100円以上で売ってほしい」と希望しているが、「とくダネ!」が男女20人にどれくらいなら買うか聞いてみると、「平均91.5円」だった。「少し、開きがあるんですよね」と山中。
司会の小倉智昭は「大型テレビがね、数十年間、価格が変わらないといわれていましたが、韓国などが参入して価格競争になったら、あっという間に安くなった。その結果、シャープとか東芝とか、苦しむ会社が出て来た。やっぱり、価格って、ある程度はメーカーの立場に立たないと。安くなればいいっていうものではないんですよ」と解説したが、「?」という人もいるだろう。