「ブルゾンちえみ」素人の宴会芸じゃ笑えない・・・芸なし芸人がテレビ席巻
キャリアウーマン風のいで立ちで「花は~自分からミツバチを探しに行きますか?・・・探さない。待つの」と上から目線の恋愛指南をするお笑い芸人にブルゾンちえみ(26)というのがいるそうな。先週の週刊文春は先の言葉が某占星術師の本からのパクりではないかとネットで話題になっていると報じているが、そんなことはどうでもいい。どうせ今の芸人にオリジナリティなどあるわけがない。
私はお笑いを見なくなって久しいが、ときどきチャンネルを間違えて芸人が出ていることがあるが、まったく笑えない。笑えないお笑い芸人など、何とかのないコーヒーより始末が悪い。そんな芸無し芸人をもてはやすテレビ局やファンがいるのが、さらに彼らを増長させるのだ。先日も、お笑いコンビ「アンジャッシュ」の渡部建(44)と俳優の佐々木希(29)が結婚することを公表したとスポーツ紙が報じていた。何が悲しくてこんな年上のオジンと、可愛い盛りの女が結婚しなくてはいけないのだ。
忠告しておく。才能のある芸人は家では面白くもなんともない。外面は芸のための仮面なのだ。女はもちろん、通りを歩いている犬だって笑わせることができるが、家ではうんともすんともいわないのが当たり前なのだ。渥美清を見なさい。彼は仲間に自分の住所さえ教えなかった。ビートたけしを見なさい。家にあんな顔の男がいたら子供はひきつけを起こす。昔、私が付き合った萩本欽一だって、舞台を降りればタダの無口な人間だ。外でも家でもヘラヘラしている奴にろくな芸人はいないのだ。
週刊現代が笑えないお笑い芸人ワースト30をやっているが、これは企画間違いだと思う。笑える芸人のほうが圧倒的に少ないのだから、ベスト3を選んだほうが読者の役に立つ。
このワースト1にもブルゾンちえみが選ばれている。ただの素人の宴会芸だと評されているが、そんなのは彼女だけじゃない。2位にはオリエンタルラジオの中田。3位が昨年200本以上にテレビに出たという永野。続いて品川庄司、芥川賞作家のオマケといわれるピース綾部が5位。30位まで挙げても何の足しにもならないからここでやめておく。
芸無し芸人がテレビを席巻しているのは、安く使えて便利だからで、テレビのディレクターに芸のわかる人間などいないからだ。元吉本興業の木村政雄がいうように、今は籠池のような濃いキャラクターのほうがはるかに面白い。心から笑いたかったら、バラエティ番組を消して報道番組を見るべきである。