静岡県警の刑事部長が、今週月曜日(2017年4月10日)夜から行方がわからなくなっている。いったん帰宅した後、ひとりで外出したのだが、財布も携帯電話も自宅に残したままだった。県警が60人態勢で捜索を行っているが、今のところ手がかりはない。
不明になっているのは、伊藤博文さん(58)。県警の刑事部長といえば、県警本部長に次ぐ地位。刑事部長は、事件捜査のトップ。静岡県警の刑事部警察官は約1000人もいる。だというのに、自分が捜索の対象になってしまった。まさに前代未聞だ。
高卒で警察官になった、いわゆるノンキャリだが、コツコツと実績を重ねて、昨年57歳で刑事部長になった。ノンキャリでは頂点である。その前は刑事参事官として記者発表などで、わかりやすい言葉で実直に語っていた。HPにも「やる気と努力しだで、希望する部門への登用や昇任ができます」とある。
家を出る前、家族と口論
伊藤氏の住まいは、静岡市内の高級住宅街にある。夜になると車も人通りも少ないというが、伊藤氏は県警本部から帰宅後、午後9時頃にひとりで外出したという。財布、携帯電話も置いたまま。車も使っていない。警察関係者の話によると、伊藤氏は家を出る前、家族と口論をしていた。
警察は、伊藤氏の自宅を中心に捜索の輪を広げているが、これまでのところ手がかりらしいものは見つかっていない。また警察は、警察のこととなると口が重い。情報も断片でしかない。
司会の羽鳥慎一「ノンキャリというのは、いわゆる上級公務員試験を受けていない人。叩き上げで、ここまでくるというのは相当なエリートですよね」
玉川徹(テレビ朝日ディレクター)「警視正まで上がれるというのは、奇跡のようなこと」
羽鳥「能力があって、普段の勤務もしっかりしていないとなれない。その人が急にいなくなった」
玉川「心配ですね、安否が」
羽鳥(タレント)「県警のトップですから、他の捜査にも影響する」
高木美保「60人態勢というのは、かなりの大事ですよね。でも、財布も携帯も置いたままだと、最悪のことか、ああなんだという、どっちかしか考えられない」
玉川「もし、どこかに身を寄せていたとしたら、刑事部のトップとして、いいんですかという話になる」
羽鳥「無事がいちばんではあるんですが、どうなるんでしょうか」
(編集部注)その後、伊藤刑事部長とみられる遺体が13日午前、静岡市内の山中で見つかった。現場の状況などから自殺を図ったとみられる。