ユナイテッド航空の乗客引きずり出し騒動...アジア系への人種差別はなかったか!?

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   警官が何ら落ち度のない男性乗客(69)を倒し両手を引っ張って機外へ引きずり出す―こんな不快な騒動が米現地時間9日(2017年4月)、イリノイ州シカゴのオヘア国際空港を離陸する直前の旅客機内であった。

   理由は、航空会社の勝手な都合で4人の乗客を翌日の便に乗り換えさせようと拒否した一人を強引に引きずり出したのだ。インターネットで公開されたこの映像に世界中から非難の声が噴出した。

   NBCテレビによると、騒動があった旅客機は、シカゴ発ケンタッキー州ルイビル行きのユナイテッド航空341便。1日4便が運航されている最後の便で、70席ほどの座席は満席だった。

   ところが離陸直前にユナイテッド航空が関連会社社員4人を乗せる必要が出た。しかし定員過剰になるために、既に着席している乗客4人に翌日の便に振り替えてもらうように募った。

   航空会社側は、便を振り替えてくれた乗客には、宿泊するホテルの確保と日本円にして約9万円を支払う条件を付けたが、名乗り出る乗客はいなかった。

警官が引きずり降ろした

   そこで航空会社側がランダムに乗客4人を選別し降りるように求めたところ3人は応じたが、強引に引きずり出された男性は「自分は医師で患者のために帰らないといけない」と言って拒否。航空会社側の要請で警官が出動し強引に男性を引きずり出したという。

   公開された映像には、警官が倒れた男性の両手を持って狭い機内の通路を無理やり引きずり出そうとする姿が映され、女性の乗客から「やめて!ひどいわ」「なんってことするの!」「ああ、神様!」などの悲鳴が飛び交う一部始終が写されていた。

   またインターネットで映像を見た人たちから「もう絶対にユナイテッド航空には乗らないわ」という投稿が相次いだ。

   では、なぜ乗客を引きずり降ろしてまで航空会社社員を乗せる必要があったのか?

   元JAL社員は「多分、パイロットを乗せたかったのだと思う。次の目的地から他の飛行機を操縦するための移動が必要だったのだろう。普通はあらかじめパイロットの席を確保するが、それをしなかった不手際と思う」と言う。

   ユナイテッド航空のムニョスCEOは「あまりにひどい。振り替えをお願いした乗客の皆様には謝罪します」と詫び、シカゴ航空当局では「警官の行為は許されるものではない」と引きずり降ろした暴力警官を停職処分にしたという。

   一方、スタジオでは加藤浩次が気になったのは「ランダムに選ばれた4人は全員がアジア人で、ウムと思ってしまった」。評論家の宮崎哲弥も「男性は『中国人だからこんなことをするのか』と叫んでいたという。公平な選択だったのか疑問が残る」と訝った

   定員オーバーなどでも乗客に搭乗を断るケースはたまにある。拒否されれば他の乗客を丁寧に説得するのが航空会社の普通の対応という。

   これでは警官に乗客の排除を要請したのに等しいうえ、人種偏見のある粗野な警官なのだろうか、何の落ち度もない人間をまるで動物を扱うように引きずり出す行為にも呆れる。

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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