桜の名所、目黒川の水上バイク暴走に「待った!」 今年は静かな花見になりそう

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   昨日(2017年4月3日)「満開宣言」が出た東京の桜は、実は各地ともこれからが本番。中でも目黒川は、船でも楽しめるというのが「売り」なのだが、昨年は水上バイクの暴走が、風情をぶち壊してひんしゅくを買った。そこで品川区、警視庁、海上保安庁が「規制」に動いた。

   おととい2日の日曜日、目黒川の河口では、品川区、警視庁の警戒船、海上保安庁の警備艇が立ちはだかり、目黒川に入ろうとする水上バイクに、「一列に並んで航行してください」と呼びかけ、免許証などをチェクした。この日はかなりの数のバイクがいたが、先導の船に続いて、列を作って静々と進んだ。桜にはまだ早かったが......。

昨年は水上「暴走族」が爆音、飲酒運転も

   なんでこんな無粋なことになったかというと、昨年のこの時期、これら水上バイクが、まさに暴走しまくっていたからだ。バイクは多く、連れ立ってやってくる。多い時は日に数十隻。これが互いに競うように、フルスピードで走り抜ける。川岸の「観客」を意識した暴走だ。川面は泡で真っ白。「音だってものすごいからね」と沿岸の住民。

   目黒川は、内陸の中目黒辺りから湾岸まで、延々と桜並木が続く名所だ。川岸の賑わいは当然として、上流部を除けば川幅も広いので、遊覧船で花を楽しむこともできる。文字通り花のトンネルが人気だった。

   水上バイクがこの風雅を破ったわけだ。警視庁の調査では、バイク運転者の4割が暴走など問題行動を起こし、約半数が飲酒運転だった。そこで今年初めて「規制」に踏み切ったというわけ。厳戒の範囲は下流域の五反田周辺から河口までの約4キロ。効果はてきめん、昨年のような暴走はなくなった。カヌーも混じって、平和な光景になった。

   司会の羽鳥慎一「川から見たいという気持ちもわかりますが、暴走は危険ですね」

   青木理(ジャーナリスト)「映像を見る限り、川から見たいというより、見られたいという、暴走族と同じ心理かなと」

   羽鳥「桜は見てませんよね。音も相当なものだし」

   菅野朋子(弁護士)「ただ、取り締まれないんですよね。違法じゃない」

   東京都水上取締条例というのは1948年の施行で、飲酒運転も速度制限も規制がない。終戦直後で、無論水上バイクなんてものもなかった。

   羽鳥「ゆっくり走る船のための条例」

   菅野「船とか筏とか」(笑)

   桜の花びらが川面に落ちて、塊になって流れていくのを「花筏」という。流れていない千鳥ヶ淵などでも、風に吹かれて同じことが起こる。その真ん中をボートが突っ切ったりすると、この野郎と言いたくなる。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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