日本は貧しい国になったのか? エンゲル係数が30年ぶり高水準に!

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   消費生活のうち食費の割合が高いほど生活水準が低くなるというエンゲル係数が25.8%と30年ぶりに高水準になっているという。日本は再び貧しい国になったのか? 番組が30年ぶりの高水準の裏側を追ったが、コメンテーターから統計は大雑把で突っ込み不足の批判も...。

   総務省の家計調査報告によると、戦後一貫して下がってきたエンゲル係数が2005年を底に徐々に上がりはじめ、2016年に25.8%と1987年の26.1%の水準へ戻った。

   番組が聞いた街の声もそれを裏付ける主婦の声が多い。「全体的に食品の値段が上がっている」(2人暮らしの40代女性)、「ここ3年ぐらい買えたものがプラス1個分買えなくなった。食費を1カ月8万円に抑えるようになった」(40代パート女性)と、食品価格の上昇を訴える。

原因は食品価格の上昇

   統計を取っている総務省も、エンゲル係数上昇の最大要因は食品価格に上昇にあると分析している。所得が増えず高齢者は年金支給が減らされ、消費税率は8%にアップ、加えて天候異変などで輸入食材が高騰、さらに円安の追い撃ちで輸入食品全般の価格が上昇してはエンゲル係数が上がるのも当然だ。

   ところが、「スッキリ?」コメンテーターで経営コンサルタントの坂口孝則氏は「一概にエンゲル係数が上がったからと言って日本人が貧しくなっているというと、そこは違うと思う」という見方をしている。

   その根拠は「高い食事を楽しむとか、家族や友だちとコミュニケーションを取るために外食を楽しむということもある。今、日本で一番高い肉を買っている世代は80代の女性なんです。孫のために買っている」という。

   タレントのウエンツ瑛も「携帯ですぐ店を調べられますからね。駅の近くで美味しいところとか、点数も出ている。今までよりは行きやすくなり、確かに行く回数が増えている」と賛意を示す。

低所得の人たちの食事は?

   ところがロバート・キャンベル元東大教授はこう反論した。「日本は貧しくないと坂口さんはおっしゃったが、重大な問題として日本には貧困の問題がある。今日の報道は所得別に見ずに大雑把。低所得層の人たちとそうでない人たちの間でどう食事にお金を使っているか調べればかなり違うと思う」。

   所得格差の広がりを見ないで現象面だけを羅列し、エンゲル係数上昇の要因を分析しても意味がない。

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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