イギリスの科学雑誌「ネイチャー」のウェブ版が驚きの記事を載せた。日本や韓国などにおける3万900人の死亡は、中国でのPM2.5の排出に関係している可能性がある、というのだ。先週水曜日(2017年3月29日)に公表した。
「PM2.5が人体に及ぼす影響」という論文で、中国、アメリカ、カナダなど22カ国の大学教授らによる共同研究の結果だ。これによると、2007年度の1年間PM2.5にさらされ、呼吸器疾患などで死期を早めたと思われる人数は、全世界で約345万人。特に中国の汚染が酷く、中国からの風に運ばれてきたPM2.5の影響では、日本と韓国など東アジアで合計3万900人に上るとしている。
これに早速ツイッターが集中した。「迷惑どころの話じゃない。殺人じゃないか」「中国は軍事費を削ってPM2.5対策をしろよ」「どこまでも迷惑な国だな。大国なんだろ? だったらなんとかしろや」
司会の羽鳥慎一「これ大変じゃないですか。3万人ですよ」
宇賀なつみアナ「本当だったら、とんでもないことですよね」
野上慎平アナ「大変な研究結果です。日本、韓国、台湾、香港、モンゴルなどで3万人です」
2015年11月の北京・天安門広場の写真。建物がもやのように霞んでいる。ところが9月の軍事パレードの日、同じ天安門がくっきり、空は真っ青で、はるか彼方まで見通せる。パレードのニュースは世界に流れるからと、政府が手を打った結果だという。
中国政府は汚染源休ませるだけ
羽鳥「オリンピックの時も綺麗だった」
野上「オリンピックもG20も急に空が綺麗になった。ただしこれは、2日とか3日で終わっちゃう」。どうやったかというと、工場など汚染源を特定して封鎖する。「工場全部だと影響が大きいから。PM2.5の排出源を特定したというのがポイント」
羽鳥「特定できるなら、根本的にできないのか」
野上「大気汚染をコントロールするシステム『NARS』というものができた。が、常に運用させるに至っていない」
羽鳥「なんでですかね」
野上「利益とかあるんでしょうね、工場止めるんですから」
石原良純「『NARS』というのは排煙を止めるんじゃなくて、『今日はお前のところは休め』という、それだけの話でしょ」
住田裕子(弁護士)「根本的に断つわけじゃない」