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森友学園の幼稚園、理事長代わり、教育方針を再検討するというが...教育勅語の扱いどうなる?

   教育勅語を園児に暗唱させていた森友学園の塚本幼稚園の入園式が1日(2017年4月)行われた。新たに20人の園児が入園したという。同時にこの日、籠池泰典理事長に代わって長女の籠池町浪(ちなみ)氏が新理事長に就任した。では、批判を浴びた教育方針はどうなるのか? 番組が注目した。

   塚本幼稚園のHPを見ると町浪新理事長はこう語っている。「前理事長の教育理念と方針及び指導法を批判的に総括し再検討します」。そのうえで今後、法律や教育の専門家による外部の検証委員会を設置し、指導を求めるという。

   具体的な方針はまだわからないが、教育勅語を園児に暗唱させるなどの行為を反省し、新たな教育方針の在り方に取り掛かっているのだろう。

教育勅語の教材使用を否定しない閣議決定

   一方、番組がもう一つ注目したのが、教育勅語を学校で取り入れることの是非。民進党が国会で「教育勅語の本文を学校教育で使用すべきではないのでは」との質問したのに対し安倍内閣が3月24日、「憲法や教育基本法に反しない形で教育に関する勅語(教育勅語)を教材として用いることまでは否定されることではない」と閣議決定した。

   安倍首相の昭恵夫人が感動し、一時は開校を目指した小学校の名誉校長に就任、安倍首相も賛同したことを忖度したのか明確に否定していないところがミソ。

   番組も訝ったのだろう歴史に詳しい京都産業大学の所功名誉教授に意見を求めたところこんな答えが返ってきた。「神話に基づくような教育観、道徳観はよろしくないと国内でも批判され、昭和23年の国会で排除を決議した。歴史的資料としては大事なものだが、国会の決議がなければ公教育の場で取り扱うのは難しい」。

   では、スタジオ・コメンテーターの意見。プロテニスプレヤーの杉山愛は「教育方針に関してはそれぞれ幼稚園や学校とかで方針があるわけで、それを親が選んで入れればいい。補助金の不正受給はまだうやむやで、そこは気持ち悪いというかクリアにしてほしい」。

   幼稚園児の教育勅語を暗唱させ、それを首相夫人が涙を流し感動する方がよほど気持ち悪い。読売新聞特別編集委員の橋本五郎も「教育勅語は教え方の問題。なぜ(過去、国会で)否定されたのか順々に教えていけばいい」というのだが。