ソメイヨシノがいずれ見られなくなる? 病気に弱く「クローン」だった!

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他の品種への植え替え進む

   結城農場では、ジンダイアケボノという桜を、ソメイヨシノの代わりに提供しているという。ジンダイアケボノの花は、ソメイヨシノより赤みが強く、てんぐ巣病にかかりにくい。開花時期もほぼ同じ。桜の名所、東京・国立市では、植え替え計画を検討しているという。

   横浜市の港南桜道では、街路樹の植え替えが進んでいる。ソメイヨシノからヨウコウザクラという品種への切り替え。この品種は斜め上に枝を伸ばし、横に広がりにくいことから、街路樹に適していると判断した、と担当した港南土木事務所はいう。

   都内の小金井公園。ここではコガネイウスベニザクラという、ここにしかない桜の植樹に力を入れている。ボランティアによる苗木作りも行われていて、「これを小金井公園の顔にしたい」と「桜守の会」の伊東正義さんは言う。「長持ちさせるためには、手入れが楽で、病気が発生しない桜がいい」

   司会の夏目三久が、各地のソメイヨシノの危機的状況を伝えた。兵庫・加古川の日岡山公園では、20年前1500本あったものが、今1000本に。また、東京の名所目黒川では、枯れる木が続出して、「サクラ基金」が立ち上げられ、植え替え再生計画を検討中だという。

   夏目「桜の名所をどう守っていけばいい?」

   竹内薫(サイエンス作家)「ソメイヨシノはクローンなんです。一本のソメイヨシノから接ぎ木で増やしていったので、遺伝子が全て同じ。同じ体質なので、一本が病気になるとぜーんぶになってしまう。どうしたらいいかというと、『品種の多様性』しかない。同じでないいろんな桜を植えていく」

   夏目「標本木が変わるかも」

   石井大裕アナ「同時に開花しないかもしれない」

   竹内「それも楽しいんじゃないでしょうか」(笑)

   その実例は、国会前の尾崎記念館で見られる。全国各地から集められた様々な桜が、バラバラな時期に長々と咲いている。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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