北海道函館市、無料の貸し傘サービス1年でギブアップ!9割未返却で2100本消えてしまった!

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   北海道函館市で観光客に好評だった傘の無料貸しサービスを明後日の31日(2017年3月)で終了する。北海道新幹線開業1周年だが、たった1年でやめるのはなぜか。

   昨年3月26日(2016年)の新幹線開業に合わせ、函館駅はもちろん、五稜郭駅、青函フェリーターミナル、函館空港など6カ所でビニール傘のレンタルサービスを始めた。

   「たくさんのお客様が函館にいらっしゃるということを念頭に『おもてなし向上策』としてスタートさせていただきました」と北海道新幹線開業対策機構の永澤大樹事務局長が語る。だが、投入した2300本の傘に対し、返ってきたのは200本のみ。「未回収も考えていましたが、9割未返却とは。あとの2100本はどこに行ってしまったんだろうと考えてしまいます」と永澤さんは話す。新たに補充することも難しく、残念ながら撤退した。

   傘の貸し出しの元祖は江戸時代の越後屋呉服店(三越の前身)だという。傘に屋号を入れたのがミソで、返さない人は多かったが、宣伝効果が抜群で越後屋の名が一気に行き渡ったそうだ。

名古屋市は累計12万本未返却、松江市は返却率100%

   全国各地の傘の無料貸し出しサービスは、利用者には好評だが返却率が悩みだ。1962年から続けている名古屋市の地下鉄では、累計の未返却、なんと12万本。それでも続けられているのは寄付、つまり遺失物のおかげだという。忘れた傘のリサイクルだ。

   返却率ほぼ100%というのは島根県松江市。2010年に開始した当初は6カ所600本のほとんどが返却されなかった。そこで、2013年から借りた人に名前と電話番号を登録してもらい、返却しない人には連絡、要するに催促するわけだ。郵送でも可能というから徹底している。

   浜田敬子(前アエラ編集長)「回収にも手間ひまかかるのですね」。先にコインを払って、返却するときに戻してもらう方式もあるという。

   司会の羽鳥慎一「いざというときは、便利ですからね」

文   一ツ石| 似顔絵 池田マコト
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