きのう27日(2017年3月)午前8時半ごろ、栃木県那須町の町営「那須温泉ファミリースキー場」で雪崩が発生し、登山訓練中の栃木県内の高校生7人と引率教員1人の8人が死亡した。現場付近は27日未明から雪が激しく降り、大雪・雪崩注意報が出されていた。固まった雪の上に積もった新雪が崩れ滑る表象雪崩と見られている。
訓練は県立6校、私立高1校の生徒46人と引率教員9人の計55人が参加していた。25日からの3日間の日程で27日は登山の予定だったが、積雪が急激に増え朝6時に24センチ、8時には31センチに上った。このため、登山を中止、雪をかき分けて歩くラッセル訓練に変更した。だが、最初に現場に駆け付けた那須山岳救助隊の渡部逸郎副隊長は「きょうの雪であんなところに行くのは間違っている」と語った。スポーツ庁は昨年、高校生は原則として冬山登山は行わないよう通知している。
「スキー場でまさか雪崩」と栃木県教育長
訓練にはベテラン顧問が同行していた。栃木県高等学校体育連盟の橋本健一会長は「(引率した教員たちは)安全教育をしたいという使命感のもとで判断したと思う」と語り、教育委員会の宇田貞夫教育長は「スキー場でのラッセルの練習なので、まさか雪崩に巻き込まれるとはという思いがあったのでは」と話す。
司会の羽鳥慎一「大変な事故になりました。なぜ中止されなかったのでしょうか」
玉川徹(朝日テレビディレクター)「大人であれば、自己責任もあるが、教育の一環だから少しでも危険があったら、してはいけないと思う」
菅野朋子(弁護士)「国としても高校生の冬山はしないよう通知していますし、雪崩注意報が出ていました。雪崩が起きる予見可能性があったかが焦点になりますが、判断ミスという可能性が相当出てくると思います」
警察は業務上過失致死傷容疑で捜査している。