格安海外ツアーで人気だった旅行会社「てるみくらぶ」がきのう27日(2017年3月)、東京地裁に破産申請し、手続き開始の決定を受けた。いまも海外旅行中の利用者が約2500人いるといわれるが、その人たちはどうするのか。「自分たちでなんとかするしかない状況だと?」と記者会見で聞かれると、代理人の弁護士が「まあ、そういうことですね」と平然のように答えた。
春休みの旅行シーズン。ネット上では「いまバンコクにいるのだが、ホテルを追いだされるし航空券も発売されるか未定。おかげで熱が出てきた」「結婚式のためハワイ旅行。家族分のツアー代金150万円以上。結局お金は戻ってこないの。たすけて・・地獄」とパニック状態だ。
てるみくらぶの山田千賀子社長は「国際航空運送協会に対する支払いや、お客様の宿泊先などに対する未払い金などの支払いのメドが立たず、やむなく・・・」と涙ながら謝罪し、原因について「インターネットからシニアマーケットに転換し、一昨年(2015年)春から新聞広告を打ち出したが、その経費がかかり過ぎたことが一番の要因」と説明した。
破産ギリギリまで営業、被害拡大
司会の羽鳥慎一「海外にいる人に、自力でなんとかしてくださいとは、ひどいですね」
青木理(ジャーアリスト)「場所によっては治安の悪いところもあります」
菅野朋子(弁護士)「破産ギリギリまでやっていたので、被害が拡大してしまいました。もう少し早めになんとかできなかったのか」
羽鳥「で、いくら戻ってくるの」
宇賀なつみアナが説明する。「8万人から9万人といわれる利用者への負債は99億円。日本旅行業協会(JATA)の保証金は1億2000万円にとどまっています。代金の約1%しか戻らない可能性が大です」
派手な新聞広告の裏側はとんだ実態だったわけだ。