破産した「てるみくらぶ」に振込済み99億円はどうなる? 返金は1%の見込み

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   ハワイ、台湾などへの格安ツアーが人気だった旅行会社「てるみくらぶ」(東京・渋谷区)が昨日(2017年3月27日)、東京地裁に破産を申請し、手続開始決定となった。先週から「航空券が発券できない」「ホテル代を別に請求された」などの苦情が殺到していた。負債総額は約150億円。ほとんどは返済不能という。

「新聞広告の高コストが破綻の原因」と社長

   山田千賀子社長は昨日会見して、破綻に至った経緯を説明したが、一昨年の春から打ち出した新聞広告の戦略は、効果をあげたものの、コストがかかりすぎたのが、破綻の要因と述べた。

   山田社長は、「航空券購入代金、債務の支払いに向けて様々な資金調達を試みましたが、条件が折り合わず、同債務の支払い期日、3月23日に支払うことができませんでした」「業績の悪化で資金調達ができなくなった」「インターネットの商売からシニアマーケットのビジネスに転換したが、一言で言うと、媒体コスト(経費)がかかりすぎた。それがいちばんの要因」と話した。

   申し込み済みのツアーは約3万6000件(総額99億円)もあり、複数の申し込みが多いため、影響は8万人~9万人に及ぶが、日本旅行業協会を通じた弁済率は1%程度にとどまる見通しだ。

   記者からは、詐欺じゃないか?という指摘もある、と追求された。

   社長は「本当に申し訳ないと思っていますが、詐欺など毛頭考えていない。このような状態・結果を招くとは全く考えていなかった。とにかく生きることしか考えていませんでした」という。

   渋谷区の「てるみくらぶ」本社前、と言ってもビルの一室だが、ガラスのドアには段ボールが貼られ、中の様子は見えない。そのドアには、「破産手続開始決定」の告示が貼られていた。返金を求める利用者が訪れたが、「怒鳴っても答えない。誠意も見せない。とんでもない会社に申し込んだな」と自嘲気味に話していた。

   それにしても、申し込み済みが99億円とは、人気の高さも尋常でない。それを活かせなかったとなれば、単に新聞広告のコストだけの話ではなかろう。

   藤森祥平アナが、「99億円に対して1%しか返ってこない。利用者はたまったもんじゃない」と怒って見せた。

   「本当ですよね」と司会の夏目三久。

文   ヤンヤン
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