「ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)2017」の準決勝が昨日(2017年3月22日)ドジャースタジアムで行われ、小久保監督率いる「サムライ・ジャパン」はアメリカに2-1で敗れた。エラーが引き金というきわどい負けだったが、前回に続き準決勝で終わった。
TBSが中継だったから、「あさチャン」の報道も過熱気味で、日本中が熱狂しているかのよう。その準決勝は日本時間では昨日の午前9時すぎからだったから、試合が佳境に入った頃は昼やすみ。レストランのテレビの前で「会社に帰りたくない」という人たちが大勢いた。
この日の相手、アメリカはオール・メジャー軍団だが、先発菅野が抑えてがっぷり。試合が動いたのは4回だった。球足の早い二塁ゴロを名手菊池が弾いた。このエラーで生きた走者が先制点となった。
石井一久氏の「天然芝に要注意」的中
このドジャースタジアムで2年間プレーした石井一久氏が試合前、「天然芝なので、打球がバウンドして伸びるので要注意」と言っていたのが的中した。
しかしその菊池は6回、自らのバットで右中間に叩き込んで同点とした。男の意地に、羽田空港のパブリックビューイング、渋谷のバーで、神田の居酒屋で(昼間から?日本は平和だね)大歓声だ。
そして8回、ランナー2、3塁で、平凡な3塁ゴロを松田がお手玉して、1点を許してしまう。日本中が? 悲嘆の声。そしてその裏、2アウト2、3塁で4番筒香の場面が最後の山場だった。快音を発してライトに飛んだ打球に、日本中が? 総立ち。だが打球は無情にも右翼手のグラブに。がっくりだ。
そして9回裏、中田から始まる打線は、三者凡退に終わって、2017年の日本の挑戦も終わった。
予選では全員野球で連勝
しかし、今回のサムライたちは、一見小粒にも見えたのだが、キラキラ光るサムライばかりだった。前しょうの台湾戦などで負けたりして、皆首をかしげていたのだが、予選に入ると連戦健闘。どこかで誰かがヒーローになって、逆転勝利もつかんできた。
キャッチャーの小林はラッキー・ボーイと呼ばれ、菊池のグラブが再三のピンチを救う。筒香が不調なら中田が打つ。まさに全員野球だった。
小久保監督は、「一発勝負という非常に難しい戦いで、選手は責められないですね」と潔く結果を受け止めていた。
藤森祥平アナ「悔しかった。でもこれだけ日本が一つになって熱くなった」
司会の夏目三久「1点が遠かった。この悔しさは忘れませんよね」
藤森「1点が遠い。一球の重さ。これが野球の面白さ。この感動を次の世代に」と、甲子園の選抜につないだ。
サムライ・ジャパンは直ちに帰国の途についた。連日やかましかった石井大裕アナも一緒なのだろう。今朝は番組も少し静かだった。