世界最大の食肉輸出国・ブラジルで食肉加工業者21社が衛生基準を満たしていない腐った食肉を輸出していたことが明らかになった。日本でもその内の1社から食肉を輸入していることが判明し21日(2017年3月)、検疫段階で流入を止める措置を取った。
現地メディアによると食肉加工業者21社が検査官に賄賂を払い、衛生基準を満たしていない腐った肉を国内外で販売していた疑惑が浮上。一部の食肉製品の中には段ボール片が含まれていたり、臭みをごまかすために酢が使われたりしていたケースもあるという。
ブラジルは150カ国に食肉を輸出しており、今回の疑惑判明で中国やチリでも輸入を停止している。
輸入鶏肉の7割以上ブラジル産
日本ではブラジルから年間40万トン以上の鶏肉を輸入しており、輸入鶏肉の7割以上がブラジル産だ。ただ疑惑にのぼっている食肉加工業者21社のうち日本に輸出している会社は1社だけ。
「保留」で国内流入ストップ
厚労省と農水省は21日、この会社からの食肉輸入を検疫手続き段階で止める「保留」措置とし、国内に流入しないようにしている。また在ブラジル日本大使館が現在、不衛生な食肉を日本へ輸出しているかどうか調査をしているという。
リオ五輪で現地取材していた司会の小倉智昭が「毎日、肉を食ってました」。スタジオから「大丈夫でしたか?」の声に「いや、生きてます」。
それはともかく検査官を巻き込んだ業界ぐるみの不正輸出では防ぎようがない。やはり輸入食品の購入は考え物だ。
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト