国会で連日追及が続く、大阪の学校法人「森友学園」問題。ここへきて何やら話がおかしくなってきた。園長の籠池泰典氏が会見をドタキャン。代わりにノンフィクション作家が登場して主張を代弁。その内容も財務省の局長や現職閣僚の関与をほのめかすという、いかがわしさ満点だ。どこまでホント?
会見キャンセルしたが、上京した籠池氏
籠池氏は昨日(2017年3月15日)、会見を予告していたため、羽田空港には大勢の報道陣が待ち構えていたのだが、会見は突然キャンセルとなり、何も語らぬままタクシーで去った。夕方になって、籠池氏に単独で会見したというノンフィクション作家、菅野完氏が報道陣の前に現れ、その内容を語った。
会見相手は、籠池夫妻と息子だったという。ここで話した内容というのが、もし本当なら大事になるような類の話なのだが、断片的で、かつ名前を出さないとか、妙に持って回っているところが、うそ寒い。
まず話したのが、事件発覚直後弁護士を通じて、財務省の佐川理財局長から連絡があったという話。佐川氏は、森友学園問題の発端、国有地の安値払い下げで国会で答弁していた人だ。その佐川氏が、事件が明るみに出た直後、「10日ほど身を隠していてくれ」といってきたという。この話は、一昨日の幼稚園の修了式でも籠池氏が父兄に話していた。
籠池氏の弁護士辞任
記者から確認を求められた財務省は、これを真っ向から否定。さらに、籠池氏の弁護士が、そうした電話を取り次いだことはない、と否定した上、代理人を辞任したと発表した。どういうことだ?
さらに菅野氏は、籠池氏が「現職閣僚」と金銭の授受があった、と話した。ただし、金は閣僚から籠池氏に渡されたもので、小学校の建設費用に充てられたという。これまた奇妙な話だ。
しかし菅野氏は、名前を明かさず、「これまで(この事件に関して)名前が出たことがない人」と思わせぶり。記者から「国会議員?」「誰もが知っている?」「大臣経験者?」「与党?」「現職閣僚?」に、「そうですね」を連発した。
「具体的な金額は?」「そんなに大きくはないけど、小さくもない」「数百万円?」「まあそんなところです」。金の授受は、人を介して行われてという。贈収賄でないのなら、なんで名前、金額を隠す必要がある?
一方、発言が誤っていたと謝罪した稲田朋美・防衛相は、この日も参院予算委で追及を受けたが、「籠池氏とは10年、関係を絶っている」「2年前のことは、大勢の中で覚えていない」で通した。籠池夫人の発言が伝えられると、「奥様らしい......」という言葉が出て、すかさず「知ってるんじゃないか」とヤジが飛んだ。
稲田氏は籠池氏と関係を断った理由として「10年ほど前、失礼なことがあって」といっていた。菅野氏によると、籠池氏が最高裁まで行きたかった訴訟で、代理人だった稲田氏らが高裁で止めた。これに籠池氏が送ったファクスだったのではないかという。
参院予算委が今日、現地調査
菅野氏によると、籠池氏は「大阪へきてくれれば、野党の皆さんの前で洗いざらい全部話す」と言っていたという。参院予算委の調査チームが今日(16日)、小学校予定地を訪れる予定だが、さてどうなるか。
藤森祥平アナ「次から次と話が出てきて、何が真実なのかわからない」
司会の夏目三久「どうご覧になります?」
竹内薫(サイエンス作家)「真相がわからない。籠池さんの発言とか行動が、論理的には理解不能な部分が多い。例えば、佐川理財局長の話、籠池氏の弁護人が否定している。いまいちわからない。会見を急遽キャンセルして、ノンフィクション作家を通じて話す、そういう必要があるのか。芝居がかっていてわからない」
夏目「果たして真相は明らかになるのでしょうか」