「大阪の人はこういうしゃべり方するやろうというウケ狙いの書き方やね。ほんとの大阪知らんないん」
大阪のおばちゃんが怒ったのは2025年の誘致をめざす大阪国際博覧会(万博)の概要をまとめた報告書案の参考資料として配った「関西バージョン」。経産省が報告書案の一部を関西弁に言い換えた全8ページの資料だ。
本来の報告書案と関西バージョンを比べてみると、まず万博テーマで「いのち輝く未来社会のデザイン」が「いのちがキンキラキンに輝く未来社会のデザイン」。「軍事目的ではなく」が「ドンパチやるためやのうて」。「中間層が厚く」が「中間層がミナミのタコ焼のタコぐらいブ厚く」。
また関西弁の「一人ツッコミ」で「レガシー(セクシーちやうでレガシーやで)」、「思想的タブー(バブーちやうで、タブーやで)というのもあった。
では、関西弁に変換したどんなところが関西人の気に障ったのか?番組で実際に大坂市の繁華街で聞いてみると...。
関西弁がコテコテすぎ
大阪のおばちゃんらは「いのち輝く未来でいいん違う?キンキラキンって言う?」「いわへん」。20代の女性「へたくそやな、笑いのセンスないな」。20代男性も「これちょっとさぶいな」「関西弁がコテコテすぎや」と呆れた出来栄えに評価はさんざん。
おまけに問題表現もあった。報告書案では「人類共通の課題解決を提案」が「人類共通のゴチャゴチャを解決する方法を提案」と変換し「主なゴチャゴチャの例」として「社会重圧、ストレス(例えばやな精神疾患)」と不適切な表現を使っていた。
この関西バージョンは経産省内の関西弁を話すスタッフと共に作成したというのだが、世耕弘成経産相は「関西人の私が見てもセンスのいい内容とはとても言えない」と切り捨てた。