サウジアラビアのサルマン国王が随行員1000人を引き連れて来日し、オイルマネーによる爆買いがさあ起きるかと秋葉原や銀座の街が待ち構えた。阿部祐二リポーターが追跡すると、爆発的なブームにはなっていなかったが、日本とサウジの関係はたしかに深まってはいるらしい。
秋葉原の家電店にはサウジの国旗とアラビア語で「歓迎」の表示が出た。電気街を歩くアラブ人男性4人組は「シークレット」ととぼけるばかり。それでも、訪日のコーディネーターという中年男性に「もしかして買い物は2000万円?」と阿部が問いかけると、「それぐらいかもしれないね」と否定しなかった。べつの男性コーディネーターは「すしレストランで最高の店に行った。すしや和牛を堪能した。すばらしい」と話した。
日本のアニメ、漫画が人気
日本貿易振興機構の三束尚志サウジ事務所長は「日本のアニメや漫画の人気が高い。来日した人はDVDや漫画の最新号をほしがるのではないか」と語る。日本とサウジの共同制作アニメもネットに公開中で、国を追われた少年たちが敵に立ち向かうというストーリーだそうだ。
脱石油で日本に期待
三束所長によると、キーワードは脱石油。世界的な原油安でサウジは国家改革を始めたところで友好国とのつながりをより強化する機運にあり、期待の一つが日本だという。すでにサウジの男性が着る民族衣装「トーブ」の布地シェア70%をほこる日本企業(東洋紡)もあり、海水淡水化や省エネ事業にも提携が広がりそうだ。
司会の加藤浩次「銀座なんかに出る人はまだパラパラな感じでしたね」
阿部リポーター「きのう(2017年3月13日)は十数人会ったかな。民族衣装でなくても香水の匂いでわかるんですよ。中には一反20万円から100万円の大島紬を買う人もいて、女性の民族衣装アバーヤにするそうです」
日本側はいっときの爆買いで一喜一憂するより、持続的な経済事業中心に考えを切り換える必要がありそうだ。