大震災から6年、福島第一原発事故いまだ収束せず 避難解除しても子ども帰られない環境

建築予定地やご希望の地域の工務店へ一括無料資料請求

   週刊新潮は「報道ステーション」を降りてフジテレビ日曜夜のゴールデンタイムに始めた古舘伊知郎の「フルタチさん」が低視聴率で喘いでいると報じている。

   裏番組に強力なものがあるにしても、2016年11月の初回8・2%、2月26日(2017年)の4・0%というのは、古舘としても想定外だろう。

   逆に古舘が抜け、局アナの富川悠太では力不足といわれていたが、私はよくやっていると思う。昨夜(2017年3月9日)の福島県・飯館村からの中継では、政府が一方的に避難解除した地域の放射能がいまだ高く、とても子供たちが帰ってこられる環境ではないことを、富川アナが自らレポートしていた。

   「東京は1ミリシーベルトなのに福島は20ミリシーベルトでいいとは、差別ではないか」

   村人の言葉が心に突き刺さった。永田町村の暇人政治家たちよ、週末は福島へ行って、地元の声を聴け。

格納容器の内部の状況わからず

   週刊現代は福島第一原発事故の時、放送メディアで一人気を吐いていたNHKの水野倫之解説委員にインタビューしている。

   「政府と東京電力は最長40年で廃炉にする工程表を掲げ、2021年には溶けた燃料の取り出しを始める計画を立てました。

   しかし、原子炉を突き破って格納容器まで溶け落ちた燃料取り出すのは、世界でも初めてのこと。その前段階として、格納容器内がどうなっているのか、溶けた核燃料がどういう状態になっているのかを、まず調べなければならない。

   そこで先日、探査ロボットの通称『サソリ』が格納容器内に投入されたのですが、正体のよくわからない堆積物に阻まれ故障し、すぐに動かなくなってしまった。

   今年の夏には溶けた核燃料どうやって取り出すのか、その方針を決める予定です。しかし、このように内部の詳細もまだわからない状況で『取り出し方針』が決められるものなのか」

   原発事故はいまだ収束していない。そのことを日本人全員が胸に刻むべきである。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

姉妹サイト