インターネットのHPに養子縁組の事業を立ち上げ、子宝に恵まれない50代の夫婦から斡旋代として225万円を受け取っていた男2人が8日(2017年3月)、児童福祉法違反の疑いで千葉県警に逮捕された。
男2人は、「赤ちゃんの未来を救う会」の実質的代表、上谷清志容疑者(35)と伊勢田裕容疑者(32)で、調べに対し「収入を増やせると思った」と容疑を認めているという。
営利目的で特別養子縁組を斡旋することが法律で禁じられているのに、子どものいない東京都内の50代の夫婦に、神奈川県内の女性が出産した乳児を養子として斡旋し、養子縁組に必要な実費以上の金225万円を受け取った疑い。
わずか2週間で乳児を返すことになった夫婦
ところが上谷容疑者らは、出産した実の親に本来支払うべき出産費用を支払わず、必要なカウンセリングも行わなかった。このため実の親が乳児の返還を要求。養子を得たはずの50代の夫婦はわずか2週間で乳児を返さざるを得なくなり、ショックを受けて涙を流したという。
50代の夫婦は、養子となる赤ちゃんを探し20余りの養子縁組を行う団体に相談したが、赤ちゃんが成人になるころには夫婦が70歳を超えるために断られていた。夫婦は、上谷容疑者らが立ち上げた「赤ちゃんの未来を救う会」のHPを見て年齢制限がなかったことから申し込んだらしい。
上谷容疑者は、逮捕前にFNNの取材カメラの前で開き直り「福祉には興味はなかった。営利目的で何が悪いんだと主張したいこともある」と勝手なことを話していた。
1男1女の母である梅津弥英子アナは「このご夫婦は赤ちゃんを迎えるために様々な準備をされていたと思う。いい加減な話に巻き込まれた被害者だと思いますね」と同情していた。