金正男ファミリー助ける動きか!「千里馬民間防衛」が息子かくまう

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   「私の名前はキム・ハンソルです」。暗殺された金正男氏(キム・ジョンナム)の息子、キム・ハンソルを名乗る男性の動画が8日(2017年3月)、公開された。白い壁を背に40秒間、健在ぶりを話した。

   北朝鮮は、死んだのは「キム・チョル」という男性で、死因は「病死」と主張。北朝鮮では金正男氏の存在を認めず、その息子のキム・ハンソル氏は北朝鮮にとって存在してはいけない人物になっている。では、なぜ危険を顧みず動画で名乗り出たのか? 番組が動画の映像からその謎に迫った。

動画で「状況よくなること願う」

「私の名前はキム・ハンソルです。北朝鮮出身で、金一族の一人です。これが私のパスポートです。私の父は数日前に殺害されました。私は今、母、妹と一緒にいます。私たちは......に感謝しています。私たちは状況がよくなることを願っています」

   韓国の国家情報院ではこの映像の男性をキム・ハンソルと判断しているという。

   映像では、男性が開いたパスポートのページと口元の2か所が黒く塗られ、音声が消されていた。

   このうち黒く塗られたパスポートのページは、地名など知られたくない情報が表示されていた可能性がある。また、口元が黒で塗られ、5秒間音声が消された「......」の箇所は感謝したい人物の名が隠されているとみられている。

「千里馬民間防衛」なる組織が介在

   一方、映像の右肩には円形のマークがあり、中に英語で「CHEOLLIMA CIVIL DEFENSE」(千里馬民間防衛)の文字がある。この組織が映像を公開した。

   笠井信輔アナの説明によると、この「千里馬」は金日成国家主席が行った経済発展運動「チョリマ」運動を刺し、北朝鮮では聖なる言葉だという。

オランダ大使がかかわった?

   その「千里馬民間防衛」のHPには、ハングル語で「駐北朝鮮、駐韓国のエンブレフシ・オランダ大使に特別な感謝を申し上げます」とあり、一部メディアは『......』の個所はエンブレフシ大使ではなか、キム・ハンソルは、このエンブレフシ大使の力を借りてマカオから安全な第三国に移動したのではないかとみている。

   また同じHPに「オランダ政府、中国政府、アメリカ政府とある無名の政府に感謝します」とあり、キム・ハンソルがこの無名の国に滞在している可能性が高いと指摘している。

   番組にゲスト出演した磐村和哉・共同通信編集委員(元平壌支局長)は「この脱北者支援団体は、金正男氏が長年築き上げてきた欧州や東南アジアのネットワークといったところから、金正男ファミリーを助けようという動きが出てきたのではないか」と分析している。

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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