きのう7日(2017年3月)、北朝鮮の朝鮮中央テレビが弾道ミサイル発射実験の映像を公開した。金正恩委員長が視察し、4発のミサイルが一斉に打ち上げられると、満面の笑みを浮かべ「まるで航空サーカス飛行機の編隊飛行のように同じ姿勢で飛んでいく」と述べた。
訓練には「朝鮮人民軍火星砲兵部隊」が参加し、標的は在日アメリカ軍と初めて名指しした。発射されたミサイルは北朝鮮の西側の東倉里から日本海に向けて1000キロ飛んでおり、長崎県の佐世保基地や山口県の岩国基地も射程距離に入る。今回の発射台はタイヤ付きの可動式で、発射台をもっと日本に近い東側に動かせば、青森県の三沢基地にも届く。
ノドン・ミサイルなら日本全体が射程内
軍事ジャーナリストの黒井文太郎氏によると、北朝鮮が持っている最長1500キロのノドンなら日本全体が射程内だという。
エスカレートする北朝鮮の挑発に神奈川県の厚木基地の周辺住民も不安と戸惑いを隠さない。若い男性は「もしかしたら、自分の家も被害にあったらと思うと怖いので不安ですね」。中年男性も「騒音だけ何とかなければいいかなと思っていたんですけど、ミサイルが飛んで来るということになれば、引っ越しも考えないとダメですね」と語る。
日本のミサイル防衛は2段構え
日本の防衛体制はどうなっているのか。2段構えになっており、まず海上自衛隊のイージス艦が高度500キロの地点で迎撃し、失敗すると航空自衛隊のPAC3が15~20キロのところで迎え撃つ。この2段階の間に、高度40~150キロのアメリカの最新鋭ミサイル防衛システム「THAAD」が必要ではないかと、導入の議論が始まろうとしているところだ。
司会の羽鳥慎一「どこに飛んできてもおかしくないですね。安倍首相も新たな段階に入ったといっていました。日本も増強しなければいけないのでしょうね」