朝鮮中央テレビは昨日(2017年3月7日)午後、4発のミサイルを同時に打ち上げた6日の映像を伝えた。青空の中4基が並んで飛ぶ様子、成功に満面の笑みを見せる金正恩党委員長。アナウンサーは、「(打ち上げは)在日アメリカ軍基地を攻撃する訓練だ」といった。北が在日米軍に言及したのは初めてだ。
「今回の訓練は、有事の時在日アメリカ軍基地を攻撃することが任務である『火星砲兵部隊』が参加した」。火星砲兵部隊は、朝鮮人民軍戦略軍に所属するミサイル部隊だ。日本攻撃が任務だったとはね。
アナウンスはさらに「(金正恩氏は)核弾頭を搭載した無敵の火星砲で、『侵略と挑発の本拠地』を生存不可能になるよう焦土化して、祖国の安全と人民の幸せを死守する決意を固められた」と続く。自分だけ生き残るつもりらしい。米ソがそれを諦めたのは、30年も前のことだというのに。
東京都内にも7か所、住宅街にも
それよりも、北のいう在日米軍基地は、主要5か所(三沢、横須賀、岩国、佐世保、沖縄)、関連施設となると全国に128か所ある。東京都内には7か所(硫黄島も含む)あるが、住宅街のすぐそばのものもある。
近くの住民は、「あの国はやりかねない」「ちょっと安心できない」「(子どもが)不安、考えちゃう」などという。
韓国統一省は、「北が在日米軍に言及したのは初めて」という。その意図は何か? 「あさチャン」は専門家に聞いた。
コリア・レポートの辺真一氏は、「アメリカへの警戒心だ」という。「トランプ政権の先制攻撃を警戒、恐れている。日本から米軍が出撃できないように叩くぞというのが目的」
元海将で金沢工大の伊藤俊幸教授は、「トランプ大統領へのメセージ」だという。「北朝鮮は、トランプ氏のイメージにはない。アメリカにまで届く核とミサイルがないから。だったら、在日米軍を叩くぞ、対話に出てきて、という意味だと思う」
拓殖大のコウ・ヨンチョル研究員は、「(金日成生誕105年など)お祝いするための花火見たいな。核実験も含め、前例があるし、大掛かりな挑発に踏み切る可能性が高い」
安倍首相は昨日、この問題でトランプ大統領と約25分間の電話会談を行い、▼北の脅威が新たな段階に達した▼日米韓の連携強化、などを確認した。