「果し合い」のつもりがあっさり「返り討ち」 石原元知事の恥さらし会見

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   「果し合いに出かける昔のサムライの気持ちです」。3日(2017年3月)、豊洲移転問題で記者会見場に向かう心境をこう語った石原慎太郎・元都知事。では果し合いの結末はどうなったのか。司会の小倉智昭が「小池都知事を石原さんのバトルがまた始まりました」と伝えた。

   石原元知事の小池攻撃は会見冒頭から始まった。

「日々、築地で働いている人を生殺しにしたままほったらかしていて、こういった混迷、迷走というものに対する責任は今の都知事、小池さんにあると思う」

   石原都政時代にあいまいな形で豊洲移転を決め地下水の汚染問題が噴出した責任が問われているのに本末転倒、迷走の責任は小池知事にあると言い放った。

   しかしこれをあとで聞いた小池知事は「こういう状況をつくってこられたことについてもう少し客観的にご自分を見つめていただきたい」とあっさり一蹴。

「私には専門性ない」と責任回避

   さらに石原元知事が豊洲移転について「専門家が専門性を駆使して多角的に決めたことであって、私自身がそれに関与する余地もないし、能力もありません」と責任回避を繰り返す始末。

   これには隣にいた司会の橋本五郎・読売新聞特別編集委員が語気を強め「先ほどから石原さんは自分に専門性がない、だからそれに従うしかないという趣旨の話をされたけど、だったら何のために知事はいるのか?」と噛みついたが、石原元知事は「私は何も専門家ではありませんし、知らないものは知りません」。

   ところが都の瑕疵担保責任の放棄について話が及ぶと、「浜渦君の後継者で実際に契約を結んだ人物がいます。後任者の前川君というんですか...」と、契約責任者の実名を挙げた。この瑕疵担保責任は、新たに土壌汚染が発覚しても東京ガスは責任を負わないとする協定で、2011年に東京ガスと都が協定を結んだ。

   しかし、激怒した当の前川燿男・現練馬区長。さっそく会見を開き「部下のせいにするとは言語道断。実際の契約まで持って行ったのは私が都庁を辞めてから6、7年後ですよ」とはね返えしてしまった。

   「専門家が決めた」、「知らないものは知らない」、「任せた」と連発し、最後に締め括ったのは「専門家の総意として挙げてきたものを認可した。議会も是とした。責任は皆にある。(押印したのは)記憶にありません。担当者の誰かが私の判子を使ったんじゃないですか」だった。

   小池知事とのバトル再開というが、威勢のいい果し合いのつもりが返り討ちに会い、恥をさらしただけで終わった。

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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