肩透かしに終わった石原元知事の会見 「知らない」「都庁全体の責任」に終始

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   築地市場の豊洲移転を決めた経緯をめぐって、小池知事から「逃げてる」といわれた石原新太郎・元知事(84)が3日(2017年3月)、日本記者クラブで会見した。しかし会見に新たな内容はなく、肝心のところは「知らない」、部下への責任転嫁に終わり、その部下からは直ちに反論される始末だった。

   自宅を出るとき、「果し合いに臨む侍の気分」といっていたのは、百条委に先立って切り込もうという意地だったかもしれないが、やはり「細部は部下にお任せ」でやってきた石原流がわかってしまったようだ。

   豊洲移転の決定について石原氏は、「責任は裁可した最高責任者にある」と自らの責任を認めた。しかし、土壌汚染を知りながらあえて決めたいきさつについては、「専門家が専門性を駆使して多角的に決めたことであって、それを私は受け入れたということ」「都庁全体の責任。議会を含めて、みんなで決めたじゃないですか」と本音が出た。

「担当者の誰かがハンコ」

   2011年の契約で、東京ガスは「土壌汚染にかかる費用負担をしないことを確認する」となっていた。いわゆる「瑕疵担保責任」の破棄だ。実際の土壌汚染対策は膨らみ、都は最終的に858億円もかけることになったが、東京ガスの負担は当初の取り決めの78億円のままだった。

   石原氏は「契約交渉の中で瑕疵(担保)責任の留保がどういう条件で成就したのかわかりません。そこまで細密に報告を受けておりません」という。契約書に押された知事の印には、「捺印をするような契約書だったかどうか、記憶にありません。担当者の誰かが、何らかのサインをしたんでしょうね。で、私のハンコが使われた」

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