鴻池祥肇参院議員(元防災相)が明らかにした面会記録で、「森友学園」籠池泰典理事長側の"お願い"はなんとも露骨だ。「大阪府庁へ近畿財務局が来て、小学校設立認可のお墨付きが必要」「大阪府は土地賃借の決定が必要」「ニワトリとタマゴの話。何とかしてや」「上記の件、●●の上司によろしくと申し入れしたと、籠池理事長に言うてください」(2013.9.13)
そして「上から政治力で」「早く結論が得られるようにお願いしたい」「土地価格の評価額を低くしてもらいたい」「賃借料をまけてもらえるようお願いしたい」「高すぎる。なんとか働きかけてほしい」などと要求し、事務所側は「どこが教育者やねん」「ウチは不動産屋ではありませんがな」などと言い返していた。
役人たちの「政治家の影に配慮」明らか
鴻池事務所はTBSの取材に「便宜を図ったつもりはなかった」としているが、森友学園の意向を近畿財務局に伝えたことを認めた。司会の夏目三久は「追及は来週中も続きますが、注目点はどこでしょう」
龍崎孝(流通経済大教授)「3つあります。異例の格安払い下げ、学校の教育内容、政治家の関与の有無です。それぞれ、会計検査院、大阪府、文部科学省、国会の解明が必要ですね」
夏目「少しづつ分かってきましたか?」
龍崎「役人の何らかの配慮が働いたと見ていいでしょうね。圧力ではないが・・・」
夏目「空気を読んでの配慮ですね」
龍崎「無言のうちに思わせてしまう、そういう構造ですね」
きのう2日(2017年3月)の参院予算委員会でも、小池晃議員(共産)らが「政府与党が調査をすべきだ」と求めたが、安倍首相は「会計検査院が調査する」「悪者扱いは不愉快」と明言せず、小池議員は「会計検査院じゃなく、あなたの責任だろう」と迫った。
自民党からも石破茂・前地方創生相は「だれがいかなる権限でこんなことを決めたのか、全然わからない。野党に言われるまでもなく、政府与党としてきちんと解明すべきである」と苦言を呈した。たしかに、安倍首相の歯切れは悪い。