豊洲市場移転をめぐる責任追及の矢面に立たされている、石原慎太郎元知事。週末には会見するというが、舌戦の方は既に始まっているらしい。週刊誌には「小池百合子は総理の器にあらず」と喋ったとか。なんでそんなこと言う必要があるのか。因縁浅からぬ2人なのに。
週刊新潮の2月23日号(2017年)は、石原氏にインタビューして、「小池百合子は総理の器にあらず」という無責任な一言を引っ張りだしていた。選挙の時の「厚化粧の大年増」だけでも、修復は不能だろうというのに、口の歯止めがなくなっちゃったのか。
記者が、「小池氏の最終目標は、女性初の総理では?」と煽ったら、石原老人は簡単に乗った。「小池総理? それは到底無理でしょう。彼女には、政治家にとって、またリーダーにとって必要な発想力がありません」と。彼は、「私には発想力がある」と自信満々だったが、新銀行東京も中小企業融資もうまくいかなかった。結局形になったのは、オリンピックと都バスの広告か? それくらいなら誰だって発想するよ。
石原氏の最初の選挙を支えた小池氏の父
この2人の因縁、実は50年に及ぶ。1968年に参院選で初当選した石原氏(当時35歳)を、関西での選対本部長として支えたのが、小池氏の父、勇二郎氏だった。翌年小池氏が衆院選に立候補したのを、石原氏が推薦した。日本の新しい世代の会の専務理事と会長の間柄。しかし、小池氏は落選した。
その後曲折があって、娘の百合子氏が日本新党から国政へ。93年には、参院から鞍替え。父が落ちた旧兵庫2区で当選し、衆院議員になった。その後小泉選挙で刺客として東京に乗り込み、今につながっている。
その小池氏に2014年、石原氏から「都知事選に出ないか。お父さんにもお世話になったから恩返しだ」という話があったという。しかし、いざ蓋を開けてみると、石原氏は右翼の田母神俊雄氏を推した。これに小池氏は「なんだったのよ、という感じでした」という。
さらに去年の知事選では、「大年増の厚化粧」発言になった。小池氏は早速、「今日はちょっと薄化粧にしてきたつもり」とやって、喝采を浴びていた。
石原氏はまた、都知事を勧めたという話について、「あの人(小池氏)はウソつきだと思いますよ。彼女が『(都知事を)やりたい』と言ったから、『いいんじゃないの』と言ったんだ」と、話が食い違う。
石原氏は今週金曜日(2017年3月3日)に会見をするという。また20日には百条委員会での証言もする。どっちも小池知事とは関係がないのだが、記者たちも何かと、因縁の目で見たがる。
築地にも毒物埋められていた可能性
その豊洲関連では昨日(2017年2月28日)の都議会で、築地の汚染の問題が取り上げられた。米軍のクリーニング施設があって、毒物が埋められている可能性があるという話。
司会の夏目三久「小池知事は、コンクリートで固められているから、豊洲とは次元が違うと言っている」
東尾理子(プロゴルファー)は「土壌汚染という言葉が一人歩きすると不安になる。私たちが求めているのは、安心、安全なので、情報公開の小池さんには、調査結果をスピーディーに公表していただければ......」とコメントした。
その通り。知事がオープンである限りは、信用していい。