大阪府豊中市の国有地をめぐり、学校法人森友学園に安く払い下げられていたのではないかとみられる疑惑について、司会の羽鳥慎一が「この小学校のホームページから名誉校長の安倍昭恵さんの名前が突然削除されました」と伝えた。
昭恵さんは首相夫人の肩書で「すぐれた道徳教育で、芯の通った子供を育てる」などとあいさつ文を寄せていた。23日(2017年2月)の衆院予算委員会で問題にされ、「モーニングショー」のコメンテーター吉永みち子(作家)から「広告塔のようだ」と批判されていた。
「ゴミ撤去」実際は財務省申告の13%
予算委員会では8億1900万円と見積もられたゴミ撤去費用について、民進党の玉木雄一郎幹事長代理がその妥当性をただした。財務省は敷地内のゴミを1万9500トンと見積もったが、学園が業者に依頼したのは3500トンで、さらに実際に運び出したのは2500トンに過ぎず、1000トンは敷地内に埋め戻していたという。撤去した財務省に申告した量の13%だ。
コメンテーターの玉川徹(テレビ朝日ディレクター)は「そもそもゴミ撤去費用を8億1900万円と見積もった根拠はなんなんですかね。国がこうした形で見積もるのは前例がなく、初めてのことだといいます。いかに異例だったか・・・」と声を荒げた。
吉永も「法外にたたき売ったということでしょう。しかも非公表にしていた」
予算委員会で追及を受けた麻生太郎財務相は「近畿財務局が大阪航空局と協力して、適正な手続きによって処分した。これ以上お答えしようがない」と述べたが、国の予算の無駄遣いをチェックする会計検査院は、この国有地の処分が適正に行われたかどうかを調べることを表明している。安倍首相の近辺に及ぶ問題だけに、あいまいな説明は通用しない。(ちばっち)