米航空宇宙局(NASA)の国際研究チームが昨日(2017年2月22日)、地球から39光年の距離にある恒星の7つある惑星のうち3つに、生物の発生が可能な水が存在する可能性があると発表した。ただし、これを写真に撮るだけでも400~500年はかかるといい、我々の世代にはどうやら無縁?
研究チームは、「居住可能になるかもしれない世界がいくつあるのか、想像してみてください」と興奮していたが、聞けば聞くほど想像すらなかなか難しいことがわかってくる。
この恒星は、「TRAPPIST-1」という比較的小さなもの。太陽に当たる恒星は小さく、暗く、惑星系も小さいが、恒星の温度が低いため、7つある惑星はいずれも生命が存在できる可能性があるという。
3つの惑星には海、大気圏が存在するかも
特に惑星を内側から数えて4番目から6番目の「e、f、g」の3つには、海や大気圏が存在するかもしれないとしている。
まあ、準備がいいことで、NASAは惑星に勝手に色をつけて、地球もどきの調子を出したりして、臨場感たっぷり。イラストでは真っ赤な太陽が海に沈む様が描かれていて、まことに幻想的。たちまち司会の夏目三久はこれにつかまった。
夏目「私たちに似た生命がいるかもしれない?」
また竹内薫(サイエンス作家)も結構お調子者らしく、「結構可能性が高いと思うんですね」 (エーッ)という。「地球に似た惑星が7個見つかりました。そのうちの3つには、水が多分液体の状態で存在するんではないかといわれている。ただ、真ん中の星が暗いんですよ」
どの程度暗いかというと、「太陽の1000分の1、月よりちょっと明るい程度」で、「水が見つかったら、生命がいるという結論になるんじゃないでしょうかね」と竹内。
夏目「映画のような、本当の話」と嬉しそうだ。
月より少し明るい世界とは
しかし、ちょっと待ってよ。月よりちょっと明るい世界ってどんなもの? 満月ならいいが、影になったら真の闇の世界ではないか。そんなところで、発生・進化した生物がいたとして、一体どんな形をしていることやら。
藤森祥平「いつごろ確認できるんですか」
竹内「探査機を送る必要がある。10円玉くらいの探査機を加速して、400年くらいで到着する」
夏目「400年!?」
竹内「写真を撮って送ると、それが届くのに40年かかるから......まあ500年」
夏目「私たちの目で確かめることはできないんですね」
私たちどころか、500年前を考えると、室町時代の末期ですからねぇ。宇宙の隣人探しは容易ではない。