きのう21日(2017年2月)、民進党の議員団が大阪府豊中市の私立小学校を視察した。その用地は国有地を払い下げたものだが、価格なんと8億円値引きという、驚くような安さだった。なぜ、そんなに安いのか。しかも、安倍首相の昭恵夫人が名誉校長となっている。何か影響がなかったのか。
ゴミ除去費引いて1億3400万円
この4月(2017年)から開校する学校法人「森友学園」の小学校で、面積8770平方メートル。財務省の評価額は9億5600万円だが、実際の売却額は1億3400万円。地下に大量のゴミが出て来て、その撤去費が8億1900万円と見積もられた。その結果、その差を引いた1億3400万円になったというわけだ。
ゴミ撤去費8億円は本当に妥当だったのか。民進党の議員団はきのう視察後、財務省近畿財務局の担当者にヒアリングをした。「8億円分の土砂を取る工事の確認はしたか」と聞くと「適切に撤去したことを聞いているだけです」と答えただけだった。質問した福島伸享議員は「8億円のゴミ除去の作業をすると、ダンプカー4000台が必要になりますが、近隣の住民の方はそんな工事はやっていないといっています」と話す。森友学園もゴミの除去費用については明らかにしていない。
隣の土地は14億円で地元自治体に売却
また、その隣約9500平方メートルは豊中市に売却されたが、14億2300万円で、盛り土の整備費用は2300万円(国が負担)だけだった。今回の1億3400万円とあまりに差がある。
この問題は17日(2017年2月)の予算委員会でも追及され、安倍首相は「私や妻が関係していたとすれば、総理大臣も国会もやめるということは、はっきり申し上げておきたい」と答えている。
浜田敬子(前アエラ編集長)「国有地は国民の財産だから、1円でも高く売ってほしいのに」
司会の羽鳥慎一「何かがあるのかな、なにか配慮があったのかな、と勘繰ってしまいますよね」
青木理(ジャーナリスト)「この学校は幼稚園を持っていますが、そこで教育勅語を暗記させたり、保護者に差別やヘイトスピーチに通じることを文書で配ったりしています。安倍首相は、熱心で素晴らしいからと聞いているから妻が名誉校長になっているんだ、と言っています。一国の首相としていかがものなのか、という問題もあります」
一ツ石