金正男氏の殺害事件は、息子ハンソル氏が遺体引き取りに現れるかどうか、動向に関心が集まっている。「スッキリ!!」はハンソル氏に取材したドキュメンタリー番組を入手した。
ハンソル氏は21歳。金正男氏の第二夫人との間の子どもで、マカオで母と中国の保護下で暮らしているという。1995年に北朝鮮のピョンヤンで生まれた。数年後にマカオにうつり、2011年にボスニア・ヘルツェゴビナのインターナショナルスクールに入り、その後はフランスの名門パリ政治学院に入学した。去年(2016年)にはイギリスのオックスフォード大学院に進もうとして、中国から暗殺の可能性を注意されてとりやめたといわる。
ドキュメンタリー番組は2015年5月に撮影された。その中でハンソル氏は「子どものころは北朝鮮で隔離され、友達はいませんでした」「祖父の金正日総書記や叔父の金正恩委員長には会ったことがない」「叔父がどうして独裁者になったかはわからない」と、金正恩委員長を独裁者とはっきり言い切った。さらに「父は政治には興味がなかった」と話し、将来については「北朝鮮に戻ってあらゆる面で改善し、人々の暮らしを楽にさせることが夢で、南北統一も夢見ている」とも語った。
金王朝の「隠し玉」で厄介な存在に
北朝鮮に詳しいデイリーNKジャパンの高英起編集長は「金王朝の隠された人で、金正恩委員長にとっては厄介な存在。政権を危うくしかねないと思うだろう」という。ハンソル氏も命を狙われると危惧する見方が広がっている。
司会の加藤浩次「韓国メディアはハンソル氏がすでにマレーシアに入ったと報じていますが、マレーシア政府は入国したとはまだ認めていません」