北朝鮮の金正男氏がマレーシアのクアラルンプール空港で殺害された事件で、マレーシア警察は昨日(2017年2月19日)、事件後初めて会見して、殺害に関わったとみられる北朝鮮籍の男4人を特定し、国際手配したと発表した。わかっているだけで計11人もが関わった大掛かりな陰謀だったという。
発表によると、男4人は顔、名前、年齢が割れており、13日の事件直後に同空港から出国して、シンガポールのテレビ局によると、すでに平壌に戻ったとみられるという。また、これとは別に警察は、「ジェームス」と呼ばれる男ら3人を追っていると、顔写真を公開した。
防犯カメラ映像で分かった襲撃の瞬間
犯行の手口も、公表された防犯カメラ映像で明らかになった。搭乗券登録機のあるフロアで、女の1人が正男氏の前に立ちふさがり、もう1人の女が後ろから飛びかかって、左手で顔を覆うようにした。手袋に浸した液体を顔に塗りつけたとみられる。
女2人はこの後別方向へ姿を消したが、正男氏は、空港係員のところへ言って、しきりに顔を指して、何かを塗りつけられたと訴えているらしい様子がカメラに映っていた。その後、係員に伴われて診療所に向かい、診療所に入ったところでソファの倒れこんだらしい。上着を脱いで、ソファに倒れている正男氏の静止画があった。
この後、担架に乗せられ病院に運ばれたが、その途中に死亡したという。襲われてから、かなりの時間が経っていたとみられる。この間、空港の職員、警備員、乗客らは普通にしており、ほとんどの人が騒ぎに気づかなかったようだ。
文
ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト