時代の悩みを詠んだ川柳110万句 ストレス発散のいい文化に定着

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一句ひねって変化した作者たち

   番組は作者のその後を取材した。

   16年前に38歳で仕事や子育ての追われる日常を「土地もある 家もあるのに 居場所なし」の一句にして入選した寄鑓福男さん(53)は、長女が今年(2017年)7月に結婚することになり、嬉しさと寂しさを味わっている。「今にして思えば、かけがいのない時間でした。生き生きしていました」と話す。そういう日々を振り返って「居場所なし それでもあった 充実感」と一句ひねった。

   青森県弘前市の齋藤厚さん(66)は、夫婦とも教師だった。忙しく働く妻に「Iモード 妻にはほしい愛モード」とうたったことがある。これを知って驚いた妻との間で手作りの誕生日カードを贈り合うことにした。いま「Youがいて 笑顔あふれる Iがいる」と詠んだ。妻「けっこうでございます」

   サラリーマン川柳とは? との問いに、横澤さんは「けっこうのろけている。ストレス発散みたいでもあります。私も考えてみようかな」、中川家の2人は「サラリーマンの休憩所で、すばらしい」と言う。森永さんは「庶民の言葉遊び。庶民の気持ちをそのままストレートに出す、ストレス発散のいい文化です」と語った。

   川柳は世につれというところか。発散だけに終わらせず、保育園問題や世代間ギャップの解消策を探るきっかけにできたらと考えるのは、やや固すぎるのかな。

   *NHKクローズアップ現代+(2017年2月13日放送「五七五つらい現実 笑っちゃえ~サラリーマン川柳30年~」)

文   あっちゃん
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