「担任に学力、存在価値...人生のすべてを壊された」 自殺した中3男子、遺言の衝撃

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   「担任に学力、存在価値、生きがい...すべてを壊された」―こんな遺言を残して愛知県内の中学3年の男子生徒(14)が飛び降り自殺した。ところが自殺の原因をめぐってあろうことか市教育委員会や校長の発言が二転三転し波紋を広げている。

   事実に向かいあおうとしない事なかれ主義が逆に混乱を増幅させた形で、司会の小倉智昭が「お粗末な対応ですね」と事件を伝えた。

   自殺したのは愛知県一宮市の市立浅井中学校3年の男子生徒で、JR大阪駅前の商業ビルから6日(2017年2月)夜、飛び降り自殺した。男子生徒が友人に渡したゲーム機には「本日を持ちまして命を絶ちたいと思います。担任に学力、存在価値、生きがい、性格、人生のすべてを壊された」というメモが残されていた。

くるくる変わるコメント、発言

   まず対応したのが一宮市教委。10日に自殺を書面で公表したが、その中で「悩んでいたことに気付かず申し訳なかった」と謝罪するコメントがあった。

   しかし、男子生徒の両親は以前から「子どもが担任の男性教員を拒絶している」と学校側に相談しており、両親からの抗議を受けた市教委は翌11日に、このコメントを撤回する記者会見を行った。

   一方、学校側も12日夜、臨時のPTA総会を開き、上田隆司校長が保護者らを前に「担任の教員によるいじめがあった」と説明し、担任教員による男子生徒へのいじめを認めた。

   ところが翌13日に行った記者会見で上田校長は、前日の「担任教員によるいじめがあった」という発言をあろうことか「いじめはないと思っていたが、保護者の方がそう言われますのでそういう表現をしたのです」と訂正、当事者である学校の校長らしくない発言をする始末。

   さらに上田校長は「明らかな原因だったかどうかわかりませんが、(男子生徒の)遺言という形で残されたメッセージがありましたので、不適切な指導があったのだろうと思います」とあやふやな発言をしている。

   担任教員による「不適切な指導」とは一体何のか?

   昨年9月の体育祭で男子生徒がケガをし、母親が病院に連れて行ったところ骨折をしていた。このため担任教員に連絡すると「明日にしてほしい」と対応を拒まれた。担任教員が打ち上げの飲み会に参加するためだったようだが、連絡ができたのは2日後だったという。

   当然この程度で自殺したとは考えられない。男子生徒の心に残る酷いいじめがあったのだろう。ようやく市教委は第三者委員会を設け担任教員のいじめの有無について調査を始めるという。

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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