残業時間の削減に取り組んでいる大津市役所で新たな試みが行われている。月70時間、年間750時間を目標に「残業時間削減作戦」を進行中だが、来月1日(2017年3月)からは退庁時刻(午後5時25分)になると、職員が思わず家に帰りたくなるような曲を流すことにするという。
その曲とは「われは瑚の子 さすらいの・・・」と知られる「琵琶湖周航の歌」。ペギー葉山、小林旭、加藤登紀子ら有名歌手も歌っている名曲だが、大津市民は子どもの頃は母親の鼻歌で知り、学校で習い、「船上合宿」でみんなで一緒に歌う。
大津市民の「ソウルソング」
市民に聞いてみると、サラリーマン、女子中学生、若いママ、居酒屋のおじさんも誰もがその場で歌える。「ソウルソング」であり、同窓会や飲み会の「最後の締めの曲」だそうだ。
越直美市長は「大津市民にとって歌詞やメロディーも郷愁をそそられるので、早く家に帰ろうという気持ちになってほしいと思っています」。
「浪花のモーツアルト」といわれる作曲家のキダ・タロー氏は「滋賀県にとって特別の歌です。想像に絶するくらい根付いておりますから『蛍の光』の役目をするんでしょうね」と話している。
「閉店告知」の音楽はない外国
デパートやレストランでも閉店を知らせる音楽があるが、外国でもあるのか。アメリカ、イギリス、インドネシア、フィリピン、スイス、フランスなど10カ国の人に聞いてみたが、誰もないということだった。インドでは大音量でベルが鳴り、フランスでは急に明りが消える。
菅野朋子(弁護士)「日本では学校でも下校の音楽がありますね」
玉川徹(テレビ朝日ディレクター)「横断歩道にも『通りゃんせ』があるし」
青木理(ジャーナリスト)「大津市の試み、いいことですね。帰れ、帰れと言ってなかなか帰りませんからね」
司会の羽鳥慎一「音楽のパワー、どんな効果があるのでしょうか」