「担任のいじめ」一転「不適切な指導」に 愛知県一宮市立中学校長、ぶれる説明

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   「担任に人生をすべて壊された」と遺書を残して愛知県一宮市の市立中学の男子3年生(14)が自殺した事件で、中学校長がきのう13日(2017年2月)に記者会見を開き、「担任による不適切な指導があった」と謝罪した。前日の12日に行われた臨時PTA総会では「担任のいじめ」と説明していた。一夜にして、なぜ、説明を変えたのか。

   男子生徒は昨年(2016年)9月に体育祭の組み体操で両手の親指を骨折したが、ちゃんと対応してくれなかったことや、ふだんの授業中にもプリントの配布をさせられたりして担任に不信感を持っていた。両親も何度も学校に出向き、担任の変更を要望していた。学校側は別の教師との2人態勢で対応することを提案し納得を得られたと思っていたという。しかし、生徒は今月6日(2017年2月)に大阪市北区のJR大阪駅近くで飛び降り自殺した。

PTA総会と両親への説明でもくい違い

   PTA総会で校長は「遺族の気持ちを汲み取って、そう(いじめの)表現をしました。市の方からは第三委員会を設置すると聞いておりますが、本校としては教員によるいじめという認識に立って改善に取り組みたいと思っています」と「担任のいじめ」とはっきり述べている。「不適切な指導」に変えたことを報道陣に追及されると「そのことで混乱させてしまいました」と釈明した。

   校長はその会見後に両親の家を訪れた。母親は「『いじめとしては認識していません』と言ってきました。言い方も開き直りで、(PTA総会では)『遺族から言われたから書いた』と言ったんです。ひどいですね」と怒りをあらわにする。

   司会の羽鳥慎一「担任の行動と校長の態度と両方に問題がありますね」

   玉川徹(テレビ朝日ディレクター)「PTA総会でいじめと言ったのは、その場で収まると思ったのか、記者会見で不適切な指導といったのは、裁判のことか、上の組織からの指示があったのか。どっちにしても、事無かれ主義か、責任逃れをとしか考えられない」

   いじめ問題で出てくる学校や教育委員会のよくあるケースだ。

文   一ツ石| 似顔絵 池田マコト
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