「担任に人生をこわされた」という遺言を残して自殺した愛知県一宮市の中学3年男子生徒(14)について、校長がきのう13日(2017年2月)、いったんは保護者説明会で「先生によるいじめがあった」と述べた発言を取り下げ、一転して否定的な態度に変わった。40代の男性担任と生徒の間に何があったのか。
生徒は今月6日、遺言を入れた携帯ゲーム器を友人にあずけて、大阪駅前のビル7階から飛び降りた。担任は去年4月から生徒のクラスを受け持ったが、1学期からこの生徒に何度もプリント配りをさせていたという。9月の体育祭で組み体操の矢倉がくずれて生徒が指をけがした際には、親から病院への同行を求められても「都合が悪い。あしたでいいか」と断った。生徒は骨折していた。
生徒は担任の顔を見ると気分が悪くなり、親は学校に担任の交替を3回申し入れ、市教委にも足を運んだが、実現しなかった。学校は担任がもつ英語の授業には、そばにもう1人教諭をつけた。
コミュニケーション不得意だった担任
担任を知る卒業生は「人当たりは悪くないが、ひいき気味で、好き嫌いがある」と話す。学級委員を決める投票を改ざんし、生徒たちから「おかしい」の声があがったこともあるという。市教委は「コミュニケーションが得意ではないと聞いている」というが、それで教師が務まるのか。
保護者会のいじめ発言を取り下げた理由を、上田隆司校長は「保護者の意向をくんで発言した。担任のいじめと決めるのはどうかと思う」と語った。保護者に叱られるとまずいからウソをついたということか。一人前の大人の態度ではない。教育者の資質を疑われる。担任は自宅待機中だが「心当たりはない」と主張しているそうだ。
司会の加藤浩次「どういうことなのか、まだわかりませんけれどね」