大ナタ振るえぬ「東芝解体ショー」原発輸出の旗振ってきた首相秘書官
東芝が7000億円もの巨額損失を出し、今年(2017年)3月の決算で債務超過になる可能性が出てきた。家計でいえば<貯金に加え、家から車からすべてを売却しても、なお債務が残り、1年以上それが解消されないと上場廃止になる>(週刊新潮)状態なのだ。今後は好調な半導体部門まで売りに出すほかないといわれ、まさにまな板の上のマグロのような「東芝解体ショー」の始まりだというのである。
06年に米原子力企業のウエスチングハウス(WH)を約6000億円で買収したことがケチの付き始めだった。国策である原子力事業があれば安泰と考えていたのだろうが、福島第一原発事故が起こり、世界の原発市場が一変してしまった。週刊新潮によれば、それでも原子力部門を含めて、政府は東芝のことには腫れ物に触るように接しているという。
<「当時、『原子力立国』を高らかに謳い、日本のメーカーに原発の海外輸出を勧めた経産省のメンバーには、現・首相秘書官の今井尚哉さんもいますし、いま経済産業政策局長を務める柳瀬唯夫さんもいる」(全国紙の政治部デスク)>
東芝の無能な経営者と同じ連中である。さらにその上には大事故が起きても原発再稼働を推し進め、海外にまで原発を自ら売り込む安倍首相がいる。そこまで総がかりでやらなければならぬほど、東芝の現状が深刻だということであろう。創業78年。連結も入れれば社員数約19万人。1969年からテレビアニメ番組『サザエさん』を提供してきた名門企業は断末魔を迎えている。