岡山理科大が「陸でつくる漁業」に成功! 淡水魚、海水魚が一緒に育つ「好適環境水」を開発

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いいことずくめの「好適環境水」

   山本准教授は、まず第一に、海水魚も淡水魚も生育が早い点を挙げる。岡山理科大では、トラフグの養殖に成功(2011年出荷)、続いてヒラメ、ウナギ、クエ、クロマグロを出荷している。現在、力を入れているのはブラックタイガーの出荷。ブラックタイガーはわずか4カ月で35グラムに成長、1年間で「3毛作」ができるほど生産性が高いという。

   第二は、生食ができる魚が増えること。寄生虫がいるエサを食べるサケやブラックタイガーは生食できないが、「好適環境水」で養殖された魚は生食ができる。

   第三は、コストが海水養殖よりもかからないこと。海水養殖は台風や津波、海水汚染、魚病などのリスクが高く生産が不安定だが、「陸でつくる漁業」は人間管理で安定生産ができる。トラフグの単位面積当たりの生産性は海水養殖に比べ5倍~10倍という。

   では、陸で養殖された魚の味はどうか? 玉川が岡山市内の料理店で調理したシロサケの刺身とブラックタイガーの生食に挑戦した。

   結果、シロサケの刺身は「歯ごたえがしっかりし脂もきっちりのっていて非常に上品なブリに似ている」。ブラックタイガーの生食は「すごい歯ごたえで美味しいです。これは東京で売れますよ」だった。

   地球の人口が100億人を超えると言われている10年~20年先には、海で獲れる魚にとってかわり休耕田でつくられた魚が主流になっているかもしれない。

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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