NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」の主人公・井伊直虎の商標権をめぐって騒動が起きている。「直虎」をいち早く商標登録をした2つの会社を、直虎の地元の浜松市が歴史上の人物を商標登録するのには異議があると取り消すよう特許庁に申し立てたのだ。
マスコットキャラ「直虎ちゃん」も困った
直虎が出家した寺「龍潭寺」は観光客が急に増え、武藤宗甫住職は「昨年秋口から普段の2.5~3倍ぐらいに増えているのではないでしょうか」と話す。浜松市は大河ドラマの経済効果を179億円超と弾き、マスコットキャラクター「出世法師 直虎ちゃん」のまで登場させて町おこしに懸命なのだが、困ったのは「直虎」が自由に使えない状態になっていることだ。
浜松市が昨年(2016年)7月に直虎名義の商標登録を確認したところ、昨年4月に長野・須坂市の「糀屋本藤醸造舗」と浜松市のデザイン会社が「直虎」の商標登録が認められていた。
登録した長野・須坂の老舗味噌・醤油会社「こっちの直虎は別人」
ただ、須坂市の直虎は大河ドラマとは別人の須坂藩13代藩主・堀直虎のことで、須坂市で直虎といえば堀直虎のことだという。糀屋本富士醸造舗の本藤浩史社長は没後150年記念のキャンペーンで売り出そうとしたらしい。「直虎といえば堀直虎しかいないと思っていましたから、他にいたとは驚きましたね」
弁護士の菅野朋子は「そもそも、なんで登録できたのかというのがありますね」
浜松市の異議申し立てについて、特許庁は4月ごろに結論を出すという。
文
モンブラン