「シベリアのオオカミ男」といわれ、ロシアの女性たちを震え上がらせていた元警察官が81人もの女性を殺害していたことがわかった。「その男、ミハイル・ポプコフ被告がカメラの前で語った動機とは何だったのでしょうか」と司会の夏目三久が取り上げた。
ポプコフは元警察官という立場を利用し、夜の町で女性たちに声をかけてはパトカーに乗せて人気のない場所に連れて行き犯行を重ねていた。逮捕されたのは5年前で、当初は被害者22人とされていたが、今月(2017年1月)になって、それ以外に59人を殺害したと供述した。1992年から2010年までの18年間も繰り返されていた。
大量殺人の動機は何なのか。インタビューでポプコフは「生まれる時代を間違えた。道端に立ってまるで『どこかに連れて行って』というように手を振っている女がいる。別に問題はないが、犯罪に巻き込まれても仕方ない」という。
自称「街の清掃人」、被害者は16歳から40歳まで
やや細身の感じで、白髪混じりの年配風の男だ。妻と娘の3人家族で暮していた。初めて犯行したのは25年前のこと。妻の浮気に疑念を抱くようになったのがきっかけだったという。自分は「街の清掃人」といい、「妻を殺せず、売春婦をシベリアから一掃しようと思った」と話す。しかし、捜査当局によると、手を掛けたのは売春婦だけではなかった。シングルマザー、教師、主婦、未成年の少女まで16歳から40歳にも及ぶ。
逮捕されたのは最初の犯行から20年も経っていた。「大みそかの夜が来るたびに、また1年経ったが、誰も捕まえに来ないと思っていた」という。警察は「ポプコフに反省や後悔の色はない」とみている。