トランプ大統領はさっそくTPP離脱の大統領令に署名し、「離脱はアメリカの労働者にとって良いことだ」と誇らしげに語った。また、自動車メーカーなど経済界のトップを集めた会合で、「日本はアメリカで車を販売して何十万台もの車を輸出している。これについては協議しなければならない。公平ではない」とブチ上げた。海外へ移転した企業からの輸入については「国境税」を課す考えを改めて示した。
TPP離脱、NAFTA見直しで墓穴
コメンテーターの玉川徹(テレビ朝日ディレクター)はあきれ顔だ。
「1980年代の日米自動車摩擦を思い出させるような話ですが、当時とは全然違い、いまアメリカで販売されている日本車の7割ぐらいはアメリカで生産し、雇用に貢献しているんです。TPP離脱も二国間貿易でやっていこうというころなのだろうが、日本は断れますかね。TPPは各国共通のルールだけど、(二国間だと)わがままを通してくるんじゃないですか」
トランプはアメリカ第一を掲げ、TPP離脱、カナダとメキシコに対しNAFTA(北米自由貿易協定)の再交渉を求め、拒否すれば離脱すると強硬な姿勢を打ち出している。アメリカが保護主義的な政策に逆戻りすれば世界貿易の停滞が広がりかねない。
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト