石原元知事の豊洲疑惑~汚染承知で購入!「裁判で黒白付ける」と小池知事

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   東京・豊洲新市場から基準値を大幅に超える有害物質が検出され、もはや移転そのものが危うくなっているが、小池百合子知事はそもそも汚染が明らかだった豊洲の土地の購入経緯を洗い直すと表明した。当時の石原慎太郎知事の責任も検証の対象となる。

   小池知事は「都として、豊洲の土地購入の当初からの事実関係を明らかにします。石原慎太郎元都知事の法律的な損害賠償責任があるやなしや、その範囲はどうなのかという判断もふくみます」と踏み込んだ。

住民賠償訴訟で石原擁護から一転

   豊洲はもともと東京ガスの工場があったところで、蓄積した有害物質が高濃度で検出されていた。これを大規模な土壌改良工事を行って2011年に都が購入したのだが、これより先の12年に住民団体から「都は石原慎太郎元知事に約578億円を請求せよ」という訴訟が東京地裁に出されていた。売買契約は知事の裁量権を逸脱した違法行為(土壌汚染対策費を考慮せずに購入した違法支出)であるから、石原知事に払わせろという内容だ。

   この訴訟で、都は「石原知事に賠償責任は存在しない」という立場を取ってきたが、小池知事は一転これを見直すというのだ。「石原氏に責任ありとすれば、損害額はどのくらいなのか」「住民訴訟への対応を改めて検討し直したい」とまで言っている。

   豊洲に関して小池知事は昨年10月(2016年)、石原氏に文書で「用地の価格は妥当だとお考えか」との質問している。これに石原氏は「ずいぶん高い買い物をしたと思うが、なぜそうなったのかは私に判断を求められることがなかったことから分かりません」と答えていた。購入の細かい経緯も明らかにされなかった。

   これについて、当時の青山元副知事は「最終決定は知事、石原さんになる。ただ、これは独断ではなく、卸売市場審議会(都議、有識者など複数のメンバーで構成)のプロセスがある」という。審議会が用地選定・契約内容まで決めるという。「石原氏のみに責任を負わせるのは厳しい」と青山氏は言う。たしかに知事はただハンコを押しただけに見える。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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