過去最多!「技能実習生」失踪・・・ルビー・モレノ「気持ちわかる」実態にそぐわない制度

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偽造在留カード8万円!中国闇ルートが請け負い

   失踪者増加の背景にはもう一つ、闇の不法滞在ネットワークの存在があった。偽造在留カードを使っていたとして有罪判決を受けたインドネシア人元実習生は、実習期間切れ直前に静岡の工場から失踪し、アパートにインドネシア人の仲間6人と住んでいるところを摘発された。アパートの管理会社は偽造在留カードが偽物と見破れなかったという。偽造在留カードを入国管理局の在留カード等番号失効情報照会で調べたところ、期間は「有効」と表示され、カード番号も実在する番号が使われていたことが分かった。

   偽造在留カードはどう作られ流通しているのか。元実習生は「実習生の先輩から『偽造在留カードを用意しないと日本では仕事ができない。8万円出せば作ってやる』といわれ手配を依頼した」という。偽造在留カードの仲介者とのやり取りを追跡すると、たどり着いたのは中国人だった。中国人は中国のグループに取り次ぎ、でき上がった偽造在留カードは国際郵便で届けられ、金銭と引き換えに依頼元に届く仕組みになっていた。

   偽造在留カードがあれば、アパートを借りられ、スマホを購入して仕事にもつける。ルビーさんは「在留カードはすごく大事。私は肌身離さず、ずっと持っています。不法滞在でも、8万円は安いものですよ。どうしても買ってしまう」と話している。

   日本で働き続けたい実習生、労働力がほしい日本企業や事業主のミスマッチがある限り不法就労はなくならない。

NHKクローズアップ現代+(2017年1月18日放送<潜入ルポ『不法滞在ネットワーク』~次々に消える外国人~>)

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