「あなたは宇宙人を信じますか?」「半信半疑ですよね」(番組ナレーション)
しかしいま、世界の天文学者たちが「イエス!」と言いはじめているそうだ。
「宇宙のどこかで、彼らはいまも地球人を見つめているかもしれません」(理論物理学者のスティーブン・ホーキング博士)
番組ゲストの渡部潤一・国立天文台副台長は「地球外生命は、もう10年、20年で見つかると我々は信じています。(知的生命が見つかる可能性も)あると思いますね」と話す。そうしたなか、地球外生命の探査も急速に進んでいるという。
「観測技術が進んで、いろんなものが見えてきた。生命が住める地球のような場所が、たくさん見つかっている。そういうことで、やはり(地球外生命を)探すべきだとなっています」(渡部)
中国、アメリカ、オーストラリアなどは巨大な電波望遠鏡を使って、宇宙人の活動に由来する電波を探しているという。
「1977年に、アメリカの天文台で非常に強い信号を受けたことがあった。あまりにも強く、アメリカ人が『Wow!』と書き込んだというので、『Wow!信号』と言っている。これは二度と受けられなかったが、そういう事例はいままでもある。これからナゾがとける可能性もある」(渡部)
地球環境そっくりの惑星も
地球外生命探査で「いま、もっとも注目されている惑星」(小郷知子キャスター)は、地球からもっとも近い恒星「ケンタウルス座アルファ星」の惑星で、昨年、地球にそっくりな環境であると判明したという「プロキシマb」だそうだ。
「プロキシマbは、地球と同じように海を持っていると思われている。もしかしたら、そこに大陸があり、植物が緑色に茂っているかもしれない」「(知的生命がいる可能性は)それほど高くはないと思うが、本当にナニがいるかわからないですからね」(渡部)
プロキシマbは地球からの距離が4光年と近いため、小型探査機を送り込む計画がいま、急ピッチで進んでいるそうだ。早ければ20年後に打ち上げられ、44年後には地球外生命の画像が見られるかもしれないという。
*NHKクローズアップ現代(2017年1月17日放送 「宇宙から謎の信号?地球外生命を追う」